つながる*noyama

表銀座ぶらり part 2


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見上げると夏の蒼い空が広がっている
雲ひとつない
水彩絵の具をドバーーっと流したような
ただ一色の蒼い空
これこそ夏山

*

*

*




そう言えば今回の縦走の行程を言ってなかったっけ。
タイトルで「表銀座ぶらり」と銘打ってるので
誰でも予想つくでしょう
俗に言う、表銀座縦走と言う有名コースだ。
一般的には
中房温泉から登り始め
燕岳
大天井岳
喜作新道
西岳
東鎌尾根
槍ヶ岳へと登り上高地へ下りると言う
尾根にのってからは槍ヶ岳を見ながら
そして名だたる名峰を北に南に東に西に眺めながら歩く
夢のような素晴らしい縦走路。

そんな槍ヶ岳を眺めながら歩ける素敵な縦走路を
私たちは東鎌尾根に乗ると槍ヶ岳を背に歩く
なんじゃこりゃって話なのだが
夫が寝不足で歩き出すと高山病になり易く
特に、燕山荘のテン場では翌朝までご飯も食べれず
辛かった思い出しかないようで
「中房からはぜったい無理!」
と申すもので、致し方なく・・・。



そんなこんなで上高地から歩き始めて中房へ下りると言う
表銀座縦走、逆走
こうして二日めが始まった訳だ。


part 1でも書いたけれど、私はゆるゆる高度を上げるのが苦手で(嫌い?)
ババ平から槍ヶ岳肩に乗るまで、当然CT通りに歩けなくて
『大曲から水俣乗越乗ればー5時間だったのに』
と、ついついタラレバ思考になる。

おっといけない、
part2なのにまたしても前置きが長くなってしまった。汗



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さて、大曲を過ぎ槍沢を左手に見ながら
やっとこ天狗原分岐に
分岐を左に行けば、逆さ槍が美しい天狗池から南岳方面へと繋ぐ。
そしてここも休憩するポイント、大曲よりも開けてる分、多くの人が休む場所
さっき休んだばかりだから普通ならスルーするんだろうけど
正直つらい、もう辛い。
去年の秋にここを歩いた時は新調したザックが身体に合わなくて
ここから少し登ったところからもう無理って下山したのだった。
重いからって同じことは出来ないし、したくない






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去年は本当に心から、いや身体が悲鳴をあげるほど辛くて、いつもなら

「もう下山しようか?」

と夫に問われても

「いや、大丈夫。」

という私が

「もう下山したい」

というほどだったのだから、相当つらかったって事が思い出される。
今年はいつものザックだもの、歩けるはず。重いだけなら大丈夫。
ビスコの焼きショコラを一個口にしてポカリのんで歩き出す。
でも休憩したばかりなのにどんどん抜かされる。
同年代の人にすら道を譲るほどノロい。

『だってザック重いんだもん、仕方ないし』

って、誰に言い訳してるん?
自分に言い訳?見栄はってんの?
自分に叱咤激励
自分へのツッコミは激しめに。




何度も歩いたこの道。
あとどの位でどこに着くかを想像するのは容易い。
そんな時、フーフー言いながら歩いてると
小学校高学年?中学生くらいなのかな?
将来の山男に

「この上で美味しいお水飲めますよ」

と声かけられた。
「そうなのね、ありがとう(^^)」

中学男子に励まされて
あぁ、そっか、そうだった。
そこまで行ってハイマツ越えれば槍ヶ岳見えるんだっけ。
なんか・・・力貰った気がした。

ありがとね!

沢を越えてハイマツを越えたら
槍さまぁー

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今年も来ました。
みんな写真撮ってる撮ってる。
だよね、嬉しいよね。ここまできてやっと会えるんだもん
しかもこんな青空の下なんだもん、感動だよね。

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ヒュッテ大槍分岐、殺生ヒュッテ分岐と歩き続けて
右手を見上げれば東鎌尾根が見える
尾根上を歩いてる人も見える
まるで空中を歩いてるようにすら見える。
このあと歩く稜線だ。

下から見上げる尾根は気持ちよさそうでワクワクする。
でも・・・東鎌尾根の噂は沢山聞いてきた。

「東鎌尾根がすごく怖かった」

こういう人が多いのだ。
因みにわたしは元々高所恐怖症だった。
長年山を歩いてきたからなのか
慣れというか、そんなに恐怖ってことを感じなくなってきたものの
高度感があるところはやっぱり苦手なのに変わりはない。
どんな風に怖いんだろう…
そんなことを思いながら歩いてると槍ヶ岳の肩へ











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未踏の道
期待と怖さとはやる気持ちとがごちゃ混ぜになって
不思議な高揚感を感じている
さぁ、行こうか
ドキドキ・・・。



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大分高度上がったなぁ
進む先の道が見えなくなったなぁ
と思ったら一つめの梯子だった
あ、どこかで読んだやつだ
丸太のような木製の支柱?の間に鉄製の梯子が嵌ってるような
一見、これって大丈夫なの?と疑うようなもの。


いろんな方のレポを読むと
西岳からヒュッテ大槍間が東鎌尾根の核心部!
なんてことが書いてあるのだけど
実際歩くと感想は全く違う。
恐らくそれは、西岳方面から槍を目指すのと
槍から西岳を目指すことの違いで大分印象も変わるように思う。



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左奥に見える梯子が丸太と鉄製mixの梯子
終わると片側が切れている狭い岩場をトラバースするように進む。





右手にはゴジラの背のような前穂の北峰
前方にはヒュッテ大槍も見えてくる
けど
遠ーーいーー






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槍ヶ岳から西岳へ向かう場合
ずっと下っていくものだから
嫌が応にも眼下の切れっ切れっなのが目に入ってくる
つまづいて転ぶ→滑落
そんなことばっかり思いながら一歩一歩慎重になる
ヒュッテ大槍へ着くまでの間の
痩せた尾根の、細ーい尾根の
両側切れっ切れの、
あのスリリングな空中散歩は忘れられない感覚だ。


そう、正に空中散歩なのである。




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ヒュッテ大槍まであと少し。
この辺りにきてやっと緊張感がほぐれてきた。


でも…
西岳ヒュッテはまだまだ先なのである。




by mt_kawamin | 2018-09-02 23:11 | 山登り | Comments(4)
Commented by pallet-sorairo at 2018-09-03 09:29
下から3番目のもやもやとちょん切れて画像が半分になってるの!
とっても懐かしいです。
そうそう、フィルム使ってた頃こんな風になってることよくあった(^^ゞ
で、表銀座、珍しい歩き方するなぁと思っていたら
そういうことがあったんですね。納得。
続きが楽しみです。
Commented by zbjsower at 2018-09-03 18:40
ゆるゆる子連れ登山の私には、遥かな高みに思えます。
私もいつかこんな登山が出来るようになるといいなあ~・・・
かわみんさんの記事は、いつ拝読してもその内容が面白くて、ついつい引き込まれてしまいます。
楽しいばかりではない山歩き。
私も以前、怖い思いをした事があります。
落ちたら絶対死ぬな・・・と思った時、家族の事を思い馳せました。
Commented by mt_kawamin at 2018-09-03 23:23
*palletさん

ふふう、懐かしい雰囲気でしょ?^^
普通ならこんな写真、載せないんでしょうけれど
『あれ?見切れて向こうは?』って想像の幅も広がるし
何よりもデジタルでは有り得ない表現なので載せてみました。

で、表銀座。
そうなんです、そんな理由でした。
最後まで「中房から!」って粘ったんですが
体調悪くなって歩けなくなったら困りますもんね。
そんな訳で、振り返った回数は半端ないんです(≖ᴗ≖ )クスッ
Commented by mt_kawamin at 2018-09-03 23:42
*hideさん

いつかは出来ますよ♪
年齢にあった山を歩いて
子供にはずっと山を好きでいてほしいです。
うちの息子を初めて穂高へ連れて行ったのは6年生だったか中一かな、そのくらいでした。
で、「内容が面白くて、ついつい・・・」って
なんて嬉しいことを!
先日、木曽駒の記事をあげた時も
文章が書けなくてほんとに困って
もともと文才ない上に書いてないとダメーーって
ちょっと凹んだので少し立ち直れました!
ありがとうございます^^

山で怖い思い、ヒヤッとしたり
そういう経験は必要なんじゃないかなぁと思います。
その後の歩き方に大きな影響を与えると、
より安全に、注意深く、体力と向き合って歩けると思うんです。
なんて偉そうに言ってますが、
山へ行くたびに反省しております♪