裏銀座縦走 -part 2- 烏帽子小屋~野口五郎小屋
part 1は→こちらからhjhj *
8/4 Fri
am2:00 起床
今回の山行の中で一番長い行程の1日が始まる。
お天気に恵まれればいいな
そんな思いが通じたのか
辺りが明るくなってくると空は青かった
am 4:50 烏帽子小屋キャンプ場 発
毎度のことだが出発時間が30分遅れ。
どうしたもんか、パッキングが苦手なのは何年経っても変わらない。
そう夫に弁解したら
パッキングが鈍いことを念頭におき、起床時間早くしてください
と言われる。・・・・ご尤も。
さて、大急ぎでパッキングを済ませ
幕営地を出るのが最後の組にならずに済んだ。(と言っても半分は出発済み)
ひょうたん池辺りまで緩く下りていくと東の空がじんわりと赤く滲んできた。
朝露をまとう稚児車
太陽という照明係りを味方につけて
滴の一粒一粒がキラキラ
晴れる?
それとも曇り?
どっちにころんでもおかしくないような不安定な空だ。
でも
そんな大気が不安定な時の空が一番美しかったりする。
まるで光の中を靄が踊ってるみたい
烏帽子岳はもうあんなに遠く。
三ツ岳へ向かう稜線は次第に砂礫帯へと変わる
こういうところに咲いてるんだよね
ひとりごちてぼうっと歩いてると
あれあれ?女王さま!
よくよく見ればあっちにもこっちに
足元の脇にも
いわずもがな高山植物の女王、駒草さまだ。
ここの駒草の大群落ったらほんとにすごい
「すごい」って言葉を簡単に言っちゃうのが悪いくらい「すごい」のだ_
今まで数ある山に登り、駒草も何度も見てきたが
ここのは他の山とは、比較にならないくらい大群生しているんだから。
駒草ファンのあなたには是が非でも盛りの頃に来てもらいたい。
幾ら撮っても撮り足りない。
それでもまだまだ先は長い。
これくらいにして先へ進もう。
と、すこ〜し登って振り返ると
高瀬ダムを挟んで向こう側に大きな山となだらかな稜線が見えた。
平らな稜線にピカッと何かが光っている
目を凝らしてもよくわからないから
レンズを最大限の望遠にして覗いてみると
輝いていたのは朝陽を浴びている船窪小屋だった。
ちょうど1年前、あっち側からこっちを羨望の眼差しで眺めてたっけ。
憧れにもにた想いで眺めていた1年前
その場所を今は足で踏みしめている
この足で歩いている。
そんな想いだけでもなんだか胸がいっぱいになる。
砂礫帯から離れて三ツ岳へと登っていく。
それまで見えていた水色の空から一変
今にも空から雨粒が落ちてきそうな空模様だ。
そんな山の様子を偵察しているのか
岩ヒバリが這松の枝の上で偵察中。
次第に空はモノトーンの世界に。
雲の隙間を狙って
光が差し込む
三ツ岳のピークは西側を巻いて向こう側へ。
ピークを過ぎたあたりで小休止。
朝、アルファ米の半分だけをお茶漬けにして食べて
残りには塩昆布を混ぜ込んでおいた。
小腹が空いてきたのでその塩昆布ご飯を食べると、これが美味い!
塩分補給、昆布でミネラルも摂れる。
見た目はとっても地味だけれど、すっごく美味しかったから
これは定番メニューになること間違いなしだ。
烏帽子小屋のキャンプ場で私たちのテントの側で幕営していた方とは
ずっと抜きつ抜かれつしていたが
ここで一緒に休憩をとり少し話をすると、
高瀬ダムから歩いてきたとばっかり思っていたのに
なんと、扇沢から歩いてきたとか!
「船窪岳からの激下りと登り返しにヨレヨレでした」
と仰っていた。
船窪岳から烏帽子へのルートはかなりタフなルートだと噂には聞いていたけれど
いやはや、そっちから回らなくてよかった。
身の程知らずなやつになるところだった。笑
当たり前だけれど、世の中には健脚な人っていっぱいいるんだな・・・
広い広い尾根が続く
ゆったりとした稜線が延びていく
野口五郎岳がどのピークなのかわからなくて
野口五郎小屋を探すが、これも見当たらない。
GPSで位置を確認するとあと少しなんだけど
まだかまだかと思いつつ西側には憧れの読売新道
Instagramのフォロワーさんの話では
ブナ立尾根の辛さを忘れ去るほど辛いと言っていた。笑
赤牛岳からの下りがもう、説明できないくらい凄いとか・・・
でもこうして遠く眺めている分には
とても美しい稜線。
そして私たちが進む尾根。
広く緩やかに見える尾根はパッと見サッと歩けてサッと辿り着きそうに思えるけれど
実際歩くと、見えても見えても辿り着かなくて
緩やかに見えるup downもだんだんを身体に疲労の鞭を打ってくる。
休憩したい。ザック、下ろしたい。
小屋・・・まだ?!
こんちくちょうな気持ちで一歩一歩進む
緩やかに登って
緩やかに下りていく。
水色の屋根がチラリ。
野口五郎小屋だ
北アルプスのど真ん中
人々の喧騒とは無縁の山小屋、
白砂の中に佇む野口五郎小屋
ここに小屋があってよかった。
さて、少し休憩しようか。
by mt_kawamin
| 2017-08-30 21:20
| 山登り