つながる*noyama

初夏の八ヶ岳へ part 1

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「赤岳へテント泊、一緒に行かない?」

ある日
Twitter兼InstagramのフォロワーMさんからメッセージが届く。




私に白羽の矢を放ったのは何故だろう。と実は不思議な気持ちでいた。
私よりもっと仲良い人がいるのになぁ。と思ったからだ。
彼女曰わく
「自分でテント担いで高山歩ける人が他にいないの」
と言うことだった。
わたし、結構ヘタレなんだけどいいのかなぁ?
と思いつつ…
まぁいいや
今年こそツクモグサを見に行きたいと思っていたし
八ヶ岳は「ホーム」とこっそり思ってるほど好きな山域である。
一人で運転していくのにも慣れている山。さほど大変でもない距離だ。


「いいよ、行く♪」












6月11日(土)

待ち合わせはやまのこ村か赤岳山荘の駐車場
現地出発は朝、6時〜7時の予定だった。
それに間に合うように、仮眠の時間も取るため早めに自宅を出発

「取り敢えず、駐車場に着いたら連絡するね」

Mちゃん達はわたしが諏訪南IC下りた頃、すでに赤岳山荘Pへ到着していた。
達というのはMちゃんが「コーチ」と言って尊敬しているHさんも一緒だからだ。

後を追うようにわたしも美濃戸へと車を走らせる。
気をつけないと車の底を擦ってしまう赤岳山荘へのオフロード
深夜2時過ぎ、無事赤岳山荘P到着
駐車場に着いた旨知らせてすぐ寝袋へ入る。


朝、明るくなってきた4時半過ぎ起床
出発の準備が出来、車の外へ出ると 既にお二人は車外で待っていた
MちゃんとHさんと挨拶を交わす。



Mちゃんとは会った事はあるが
山を一緒に歩いた事がない。
そして…初めて山を歩く方と、
いきなりテント泊山行をしたことは過去に一度もない。
その方達がどんな歩き方するのかわからないし
泊まりとなると更にいろいろ思うこともあるからだ。
通常、こういったお誘いはやんわりとお断りすることにしている。


私をよく知っている友人なら

「よく直前で『や〜〜めた』ってならなかったね」


と笑うに違いない。笑
や〜めた とならなかったのは
正直言えば 大好きな八ヶ岳と、この時期でしか逢えないお花が咲いているからだ。
了承したのがこんな理由で申し訳ない。笑




さて、だいぶ前置きが長くなってしまった。


am 6:50 赤岳山荘 発


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爽やかな朝
一歩踏み出し土を踏む足音を聞くと
いつだって気持ちが高揚する。
特にこんないいお天気で
肌に触れる空気が冷んやりしている中を歩き出す時は尚更だ。
自然に頰も緩む。



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見慣れた風景の中、今日は北沢周りで行者小屋まで。
行者小屋泊りなら南沢から歩くのが一般的なんだろうが
北沢の方がUPDown少なくて歩きやすいから
という理由でHさんが計画してくれた。





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いつも普通に林道を歩いていたのだが
ショートカットがあったようで、それを教えてもらい目から鱗♪


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誰かと山を歩く時 いつもわたしは先頭を歩いている。


でも今日は一番後ろから付いていく。
先頭はHさん。そしてMちゃんが続きわたしは最後部を務める。
いつもと違う歩き方が新鮮で不思議な気持ちで前を行く二人を眺めている。




歩き始めからずっと気になってることがあった。
それは今回、一泊二日の行程なのだが
Mちゃんのザックが私のモノよりも数段大きい。ということだ。


『一体何が入ってるんだろう…』


彼女のザックにテントは入ってないと思ったし
恐らく火器の類いも携行してないだろう。
後ろからよく見ると55〜75と書いてある
目一杯入れると75ℓ入るようだ
私が持っている一番容量の大きいザックより大きいじゃないか!
テン場に着いたらあの中に何が隠されてるのかを教えてもらおう。笑





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この時期、八ヶ岳の森は花が豊富だ。
まだまだ麓にちかい林道であっても、
その林道脇には今が盛りなんだろう、
八ヶ岳黄菫とシロバナの蛇苺がお花畑を作っていた。





しばらく歩いて行くと
沢の方への斜面に小梨(ズミ)の花が満開だった。



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確かこの花は平標山からの下山中にも見た
白い花を枝いっぱいにつけ
その木だけがレースで包まれているよう見えたっけ。
あれも小梨だったんだね。
小梨…と思ったら上高地の小梨を思い出した。
きっと小梨平の小梨も満開に違いない。











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太陽が眩しい。



朝の光が木々の葉や足元の葉に当たり
一枚一枚が自ら光を放ってるようである。



北沢のトレイルは気持ち良い。


瀬音を遠くに聞きながら
頭上からは光が降り注ぐ

木々を見上げれば光が葉を優しく透かしている。






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あと10数分で赤岳鉱泉に着こうというところ
目の前の空に大きな日暈が。




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『暈』または『ハロ』と呼ぶ。
太陽を中心とした視覚が22度と46度に出来るもので
ここに見えるのは22度のもの
46度のところで見える環水平アークという水平に見える虹もある。
これらを作る雲は絹層雲で、雨の前触れだそうだ。


あら・・・雨の前触れだなんて、チョットそれは困るんですけども。





am9:10 赤岳鉱泉



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姿カタチがほぼなくなった
寂しいアイスキャンディーの跡を横目に見ながら
小屋の入り口の方へ。
ここで少し休憩。
Mちゃんはここで手拭いやら山バッチやらあれこれお買い物。
ゆっくり休んで…行者小屋へ向かう。



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中山乗越に着く手前の東側に開けたところは
大同心と小同心、そして横岳が眺めがとっても素晴らしい。
赤岳鉱泉から行者小屋へ歩く時は決まってここで足を止め
横岳を眺めるのが習慣となっている。

行者小屋へはあと十数分。





am10:40 行者小屋




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さてさて、我が家をどこに建てようかな
いい立地条件のところはないかなぁ?
とテン場をぐるり歩いて探してみると…




あるある!あった!

眺望よしのいい土地を見つけた♪
テントの入り口を開けて外を見れば
目の前に横岳ドーーーーーーーン♪



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なんて気持ちいい空が広がってるんだろう…
こんな景色見ちゃったら…
お疲れ様の乾杯しなくては♪






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今日中に赤岳を踏んでおこうという計画はあっさりと中止となり
しばし宴会の時間に…*




つづく…。*:゚






by mt_kawamin | 2016-06-24 18:30 | 山登り