つながる*noyama

焼岳*上高地へ  -part 3-


e0307372_15475588.jpg


ほんの2時間ほど前まで
吊り尾根が見えるぅ♪
明神が見えるぅ♪♪♪


と、大喜びで騒いでいたのに
一人の雪山はこれほどまでに心細いものなのか?
三歩進んでは振り返り
二歩進んで振り返り・・・振り返り
いつか視界の中に友が入ることを祈りながら
少しづつ下りていく


遥か下方にスキーヤーが集まっているのが見えた









友と別れた場所に再び戻ってきた。
暫くの間、今下りてきたトレースをじっと見つめるが
やはり友の姿はない。
既に2時間近く経っていた。



下りて応援を頼もう
それしかないと思った
意を決したように下りていく




さっきの岳樺のところから大分降りると
背後から呼ばれた気がした


オォォーーーイ



振り返ると誰かが私を呼んでいた
誰だろう?
友人だと一瞬思って喜んでみたものの
私たちが歩いてきたのとは違うルートを取っている
友人なら同じルートを辿るはずだと思った。


見ず知らずの他人だったり?
そもそも私じゃない別の人を呼んでたりして?
振り返って自分の背後を確かめると誰もいない。
やはり私に向かって叫んでいるようだった。


大丈夫ぅ???

大声で叫ぶ


大丈夫!

ハッキリそう聞こえる。
やっぱり友なんだろうか?
ぬか喜びしたくない一心であれこれ疑ってしまう。
こう遠くだと着てるウエアも違うように見える
ザックも違うように見える。
別人?  それとも…。




カメラのレンズに頼って最大の望遠側で覗く
多分友人みたいだ。
いや・・・友に違いない。
それにしてもよくもこれだけのことを数分間で想像したことだろう。



友人だとそう確信した時、心からホッとした
無事だったんだ
そう思うと同時に涙が溢れそうになった
あれこれ考えて一人で悩んで一人で心配して一人で泣いて
そんなこと友人は知る由もなかったろう
知らなくてもいいけど…そんなことはいいけど…。


無事でよかった。
その想いだけだった。
心から神様にありがとうを言った。








友はわたしに
『ピークまで行ってきてもいいよ』
と言われたと思ったらしい。
私は私で「そこまで行ってくる」と思っていて
つまりは意思の疎通がなされていなかったのだ。
去年、この同じルートで焼岳を目指し
ホワイトアウトと強風で撤退した友人は
この晴天だもの、ピークを踏みたいと思うのも無理はない。
山頂からは、それはそれは美しい笠ヶ岳が望めたらしい



e0307372_16205673.jpg



チャンチャン♪


メデタシメデタシというところだが
いつもこう上手くいくとは限らないのだから。
山で絶対はない
雪山は怖いほど美しく
そして厳しいものだ。
今日の反省は今後に生かさなければ
と強く思った。
山のtheoryを忘れてはいけないのだ。



e0307372_16262634.jpg






e0307372_16391840.jpg




安心すると急にお腹が空いてきた
そう言えば昼食を摂っていなかった。
行動食のチョコを幾つか食べただけだった。
広場まで降りると
さっきまでの雪煙巻き上げる強風はどこへやら
すっかり穏やかな北アルプスに戻っていた。




e0307372_16265406.jpg






e0307372_17000533.jpg





焼岳を振り返ると
真っ白な斜面には
幾つものシュプールが描かれていた。






さぁ。宿へ帰ろう















by mt_kawamin | 2017-03-31 21:00 | 山登り | Comments(2)
Commented by zbjsower at 2017-04-02 12:48
実際に山でこんな思いをすると感極まりそうです;;
しかしホント、笑い話で済んで良かったですね~
Commented by mt_kawamin at 2017-04-02 19:07
*Hideさん


後ろから呼ばれた時
本当に友人かどうか疑ってて、
といっても登山者は私たち二人だけだったので
スキーヤーじゃなければ友人なんですが
万が一!ってことがあるし
心配しすぎて、これが友人じゃなかった時
自分の落胆ぶりが想像できたので
あれこれと確かめてみましたよ笑


山での行動の反省と
なんでもなかった友人と
この日ほど神様に感謝した日はなかったです(*´ー`*)b

人違いかもって後ろなんども振り返ったり
どっきりカメラだったら大ウケですw