つながる*noyama

初冬の頃に -part 3- 蝶ヶ岳

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お腹が満たされると、
頭の中を駆け巡っていた不安なこともすっかり消えていた
それよりも槍ヶ岳や穂高はどんな姿を見せてくれてるんだろう
ワクワクする気持ちの方が大きくなっていた








冬季小屋へ入って陣地を作ってる時に聞こえていた登山者達は
やはり日帰りだったようで、小屋の周りも稜線にも誰一人いなかった



冬支度を終え 
シン…と静まり返っている蝶ヶ岳ヒュッテの脇を通り瞑想の丘へ





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相変わらず風は強いままだ
誰もいない稜線で聞こえてくるのは唸る風の音だけ



瞑想の丘に一人立って穂高やそこから連なる山を見つめていると
色んな想いが駆け巡ってくる
一人で山にいると
誰かといる時には感じないような感情に支配される
感動とか感激とか哀しいとか嬉しいとか
口に出さないから、心に留めておくから
その感情が大きくなって溢れそうになっていく




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独りは寂しいけれど1人は寂しくない
寧ろ 寂しさや怖さよりも期待がまさって
たまらなく高揚する自分がいる
瞑想の丘で膝を抱え
あるがままの自然に戻った山々のその姿を眺めていると
ここに居られる嬉しさで何だかとっても楽しくなってくる
そして1人でニヤニヤ
今日ここに来れたことに感謝しかない。




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瞑想の丘を後にしてテン場の稜線の方へ
やっぱりそこからの眺めが好きなんだ





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太陽に霞がかかっている




「アルプス」
そう聞くだけで心が躍る。
目の前に広がっているのは 誰もが愛してやまない穂高と槍ヶ岳だ
その山々と私が向き合っている。
この稜線上には誰もいない 私1人
正に今 この景色を独り占め



・・・・

    ・・・・

        ・・・・

穂高に向かっていると風が強すぎて
穂高に背を向けて撮った写真のチェックをしていたら
背後に気配を感じて振り返ると人がいた
飛び上がらんばかりにビックリした
振り返る瞬間までこの山には私だけだと思っていたのだから
その驚きぷりったら半端ない。


足音は風にかき消されてたんだろうけれど
どこを見回しても誰もいなかったのに、いつ?いつ?いつ来たの?
その人は山頂に向かって歩いている。
背中には小さなザック一つ。小さな小さなザックだ。
この時15時40分。



今から何処へ下りるんだろう?
三股?徳沢?それとも横尾?
何れにしても下山途中に真っ暗になるはずだ。
走っておりれば1時間程度で着くのかな
でも見た限りトレラン風じゃない
なんだろ?この人
やだなぁ、まさか冬季小屋泊まり?
いや、あのザックの中に寝袋は入らないだろうし
寝袋無しじゃ冬季小屋泊は無理だし



数分の間に頭の中でグルグル
その時もずっとその人に視線は釘付けだ
行く先を確認しようとずっと見てたけれど
その方は山頂から中々移動しない
寒さに耐え切れず根負けして先に小屋へと逃げ込んだのは私の方だった。





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それからしばらくその方がここへ来るのか?こないのか?
気になって仕方なかったが、結局その人は来なかった。




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気にならなくなっていた壁を叩く風の音や
何処からともなく聞こえてくる話し声のような音が
気になって仕方なくなってきた。
見てはいけないものが見えたらどうしよう
そんな思いがムクムク湧きあがってくる


やっぱり1人は怖い。


落ち着こう
ここは温かい物でも飲んで落ち着こう
月6さんの珈琲を淹れて落ち着くこう…



つづく…。


by mt_kawamin | 2017-01-11 19:00 | 山登り | Comments(2)
Commented by ゆず at 2017-01-12 23:19 x
かわみんさんこんにちは♪
今日もお邪魔します~( ¨̮ )

アルプス独り占め♪♪
本当にそんな感じですね。

誰もいない蝶ヶ岳の稜線に1人想う...♪*゚
なんて素敵な時間でしょう~(*^^*)

私もぼーっとしたのは蝶ヶ岳が初めてだったかもしれません。

あの槍穂高の存在感、なんて表したらいいかわからないけどあの前では全くの無力、脱力して眺めるしかない(笑)

左から右まで眺めて、右から左まで眺めて、こんどは梓川の方に目を向け、キレットを眺めてその繰り返し。

そんなところに突然、前触れもなく人が現れたら驚きますよね(^^;

挨拶も出来ずにまじまじと見つめてしまいそう。
それにしても軽装なのとその時間には何なのだろうって気になりますよね~!

山では色んな人を見ることがありますけど七不思議にいれられそうですね♪

コーヒーを飲んで至福のひとときの続きをたのしみにしています(^^♪

Commented by mt_kawamin at 2017-01-13 19:10
*ゆずさーん♪

わーい!昨日も来てくれてありがとう
嬉しいです◡̈♡


槍穂のあの景色を独り占めだなんて
この上ない贅沢な時間に震えるほどだったよ
(実際、寒くて震えたけどw)

そうそう、ずらずらずらっと右から左へ左から右へ
下を見て振り返って安曇野の街を見て
常念さんお元気?と北も見て
ほんとうに忙しいよね笑
背後に人がいたのには本当に驚きで変な汗かいたけど(笑)
その後小屋に戻った訳だけど何が怖いって
見えないものが見える恐怖よりも
夜になって生身の人間が来ることの方が断然怖い。
だから、オバケ出てもいいから
どうか人が来ませんように・・・って祈ってたよ(^^)


一人でいると、喋らないからなのか
本当にお腹が空かないんだよね。
前に縦走した時も全然食べれなくて痩せちゃったもん。
(ダイエットには最高?)
だからなのか、やたら飲んでばかりいたよ
淹れたてのコーヒーはやっぱり格別♥︎︎∗︎*゚
残念なのはスイーツを持ってこなかったこと!
山にsweetsは必要不可欠よねd(・ω・*)ネッ