つながる*noyama

初冬の頃に -part 1- 蝶ヶ岳

e0307372_12351497.jpg



穂高の展望台として有名な蝶ヶ岳。
私がこの山を好きになったのは
あるブロガーさんの撮った、夜空の瞑想の丘の写真を見てからだった。

『それと同じ写真が撮りたい』

そんな思いを胸にカメラを準備して山へ登ってきたけれど
暗くなると眠くなってしまう習性の私には
どうやら星空を撮影する機会とは中々ご縁がないようだった。



それから何度となくこの地を訪れて
気づけば北アルプスで一番多く歩いてる山になっていた。
想い出も沢山ありすぎて 箱の中から溢れて困るほどだ。


そしてシーズンが終わりを告げた北アルプス〆の山として
この日、この山を選んだ。






11/12 sat 

21:30 自宅出発



本当ならあと一時間早く出発して登山口の駐車場ではゆっくり寝るつもりだったのに
すっかり遅くなってしまうと
圏央道から中央道に入る頃には早くも睡魔に襲われる
だましだまし運転し続けて着いた釈迦堂PAにて仮眠。

・・・・
    ・・・・
        ・・・・

気づけば仮眠のつもりが一時間半以上も寝てしまい
既に23時を回っていた。




友人と一緒なら誰かがが起こしてくれるところだけど
一人だとどうもテキトーになってしまう。
もう休憩しないぞ!
と自分に喝を入れPAを出発。
法定速度を守りつつ、安曇野ICまで飛ばしていく。



11/13 am2:30 三股駐車場



安曇野ICを降りたのち、コンビニによるつもりだったのに
気合を入れすぎてしまったからか、三股まで来てしまった。


日曜の夜明け前
三股に着くと意外や停まってる車は少なく5〜6台だった。
日曜日だとは言え、小屋閉め後だとそんなものなのか
トイレ近くの空いてるスペースに車を止め仮眠する。
今日は登るだけだから5時半まで寝よう
ゆっくり身体を休めよう。








e0307372_12544722.jpg





スマホにセットしたアラームが鳴る前に目が覚める。
もっとも、外では車のドアが閉まったり人の声がしたりするものだから
アラーム代わりとなって私を起こしてくれていた。



寝袋に入ったまま座り直しておむすびを一つ口に頬張る。
最近お気に入りの梅干しのおにぎりだ。
勿論、家で握ってきた。


後部座席を倒して広くなったカーゴスペースに
身体半分寝袋に入ったままモグモグ。
人の動向をチェックする。
6時近くなると人の動きが慌ただしくなったのと同時に
1台、また1台と駐車場に車が入って来た。


6時になると同時に
掛け声でも掛けたんじゃないかと思うほど
みんな揃って出かけて行った。後ろ姿を見ると
背負っているのは日帰り用の小さなザックばかりだ。
一人くらい、テン泊はいないの?
ジーーっと見てはいても
誰もかれもが軽装であった。

そんな中、2個目のおむすびをモグモグ



am 6:57

三股駐車場 発


e0307372_17000587.jpg
 




e0307372_17002544.jpg


静かになった駐車場で
意を決したように

   ヨシ !

と自分に合図をしてザックを背負う。





e0307372_19083028.jpg



今回の山行で一番の不安事項は 熊  である。
そろそろ冬眠なんじゃない?と思うけれど
雪化粧もまだな麓の辺りでは遭遇の危険性はある。
しかも三股は沢沿いなどでの熊の目撃情報も多い。
そんな訳で先に出発していった登山者に追いつかなければ・・・
と急ぎ足で歩き始めたが
日帰りの軽装な装備の方達に対して私はテント装備だ
しかも、元々歩くのもそう早くはない。



e0307372_19134435.jpg







e0307372_19140955.jpg

出だしからダメじゃん。
スタート直後からダメだしだ。






e0307372_19143237.jpg






e0307372_19144711.jpg





ソロなので(勿論、単独行でなくても!)登山届はキッチリと。
何かあった場合頼る人がいないのが怖い




e0307372_19182178.jpg






e0307372_19185759.jpg


常念岳への分岐を右に分けて 蝶ヶ岳への道を進んでいく






e0307372_19193997.jpg






e0307372_19244588.jpg




e0307372_19251146.jpg





e0307372_19252695.jpg





e0307372_20491337.jpg




道標代わりの赤いリボン
色づいた葉
しっとり瑞々しい苔
霜に縁取られた落ち葉のどれもこれもが
わたしの歩く道の大切な小道具のように思えた
それは
このあと出会う風景も全てのものが。




e0307372_20462065.jpg


吊り橋を渡ると いよいよ
そんな気持ちになる
1人の・・・私だけの山が待っているんだ。



間も無く力水に着き、
持っている水分を温存するためにここで水分補給しよう
…と思っていたのに水が枯れていた。
この時期にはよくあることだ。




e0307372_20510722.jpg







e0307372_20513302.jpg

そしてゴジラの木へ。
ゴジラ・・・と言うよりも
見るたびにティラノザウルスにどんどん似ていく気がするゴジラの木




e0307372_20530419.jpg






e0307372_20535179.jpg





その先はカラマツの囲まれた登山道
青空の下に映える黄葉しているカラマツ
それももう終わり
登山道は松葉の絨毯で敷き詰められていた





e0307372_20571015.jpg







e0307372_20565261.jpg



既に松葉をほとんど落としている
スッ・・・と空へまっすぐ伸びていく落葉松は
とても潔い生き方をしているようで
しばらくこの場でジッと幹のその先端をずっと眺めていた




e0307372_21001787.jpg





e0307372_21021214.jpg






e0307372_21024351.jpg






常念岳が見える開けた場所から少し歩いていくと
秋から冬へと、山がその姿を少しづつ変えていった




am 8:50 まめうち平




e0307372_21043295.jpg







e0307372_21080876.jpg


ここで少し休憩にする。
さすがに二日分の水分が入っているザックが重い。




ドスンとベンチに投げるように下ろしてしばし重いザックから解放してやる。
残りの一個のおむすびを頬張って栄養補給である。






e0307372_21103974.jpg





e0307372_21110209.jpg





e0307372_21114977.jpg




まめうち平を出発するとあれよあれよと言う間に
周りの風景は冬山のそれとなっていく
まるで線引きしたかのように
もう雪山の登山道と変化していった。






e0307372_21122153.jpg



フゥフゥ言いながらやっと標高2000m地点
ザックの重さも嫌になっちゃうほどだけど
この辺りでアイゼンでも付けようか。
軽アイゼンを付けて
既にシャリバテ気味だったからオヤツを食べよう
オレオを出そうとサコッシュの中に手を入れてゴソゴソやる


あれ?


あれれ??


ない。オレオがない。
サコッシュの中を覗き込んでもない。
雨蓋の中だったっけ? 雨蓋の中を探す
・・・が・・・見当たらない
オレオどころかチョコレートの一欠片 飴一個すら入ってない


ナンテコッタイ!!!


行動食の「こ」の字も持ってなかった。
そう、出発する前に荷物を出し入れした際に
ちょっとのつもりでシートに置いた行動食一式を置いてきてしまったのだ
何もないとわかると『病は気から』とでもいうように
お腹が空いて空いて歩けなくなってしまう
5歩進んでは ハァハァ立ち止まる
また5歩進んで 立ち止まる
こんなんじゃいつまで経ってもテン場なんか着かないよ



既にここまでの間にも山頂を踏んで下山していく人とすれ違っていた



上は凄い風で写真数枚撮って、すぐ下りてきました!
テント・・・大変そうですよ


すれ違う人すれ違う人同じことを言う
空腹の上に不安な気持ちも大きくなる。


もうこの辺でビバーグしたいなぁ
帰ろうかな、もう歩きたくないしなぁ
でもあと500m位だから頑張ろうかな。。。でも500mは結構あるんだよ
鬱々としながらノロノロ歩ていると早足で下山してきた人がいた。


お先にどうぞ


と道を譲ると



あれ?? どこかで会ったことあるなぁ



こちらに向かって話しかけている
顔を上げて前を見ると
先日焼岳を一緒に歩いたAさんがニコニコしながらこちらを見ていた。







by mt_kawamin | 2017-01-09 21:58 | 山登り | Comments(4)
Commented at 2017-01-09 22:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by mt_kawamin at 2017-01-09 23:29
*鍵コメさま

明けましておめでとうございます。
お料理もsweets作りも
男も女も関係ないですよ〜有名なシェフもパテシエも
ほとんどが男性ですもんね♪

山も趣味も、家族の理解あっての趣味ですから
お家で色々あると私もやはり出かけられませんよ
12月の中旬に黒斑Ѧ山へ行ったっきり、今年の初山もまだです。この連休も悪天候でしたしね。。。
来週末は予定入れてるんですけど
低気圧にどこか行っちゃって欲しいです笑

熊が冬眠の間は少し安心して山へ入れますね♪
応援ありがとうございます♩¨̮ *
今年もどうぞよろしくお願いします。
Commented by ゆず at 2017-01-10 06:46 x
かわみんさんこんにちは♪
いよいよ蝶ヶ岳ですね( ^^ )
この時期の蝶ヶ岳は葉っぱが落ちて冬の様子なんですね!
私はまだ1度だけ、夏にしか行ったことがないから風景がずいぶん違うんだなぁと見てました。
それに、三股からのコースは歩いてみてアルプスより八ヶ岳に似ているなと思いました。

コンビニ寄り忘れ!私も経験ありですけどびっくりですよね(^^;
登山口に着いちゃって近くにあればと思い返してもあるはずもなく…(笑)
今度は見たら早めに寄ろうと思っていても忘れるんだからダメなんですよね、また忘れちゃう(^^;

行動食も新たなるピンチっぽいけど救いの神はAさんなのかな?

続きを楽しみにしています。
Commented by mt_kawamin at 2017-01-10 19:20
*ゆずさん

はい!やっと蝶ヶ岳編に着手致しました(^^)
まだまだ手をつけてない山や途中まで書いて放置のもの
いっぱいあるんだけれど
その中でもやっぱり、一人っきりの蝶ヶ岳はどうしても先に書きたかった。

ところで、そっかぁ、ゆずさんは夏に三股からしか歩いてないのね。
確かにゆずさんの言う通り、八ヶ岳っぽいかもね、特に三股からだと。
私は・・・夏も歩いてるけれど残雪期や秋が多いのと
殆どが上高地からだから、否応なしにアルプス気分が最初っからあるのよね
だからゆずさんに言われるまでイメージすらしなかったわぁ
あとは、常念の方から歩いてくるのもまた全然違うよ
ずっと槍穂を肩越しに見ながら歩んでいくので
それはそれは素敵だから♥︎︎∗︎*゚


コンビニは、誰かと一緒なら忘れることはないんだろうけど
一人だと、先を急いじゃうのと
わざわざ車を止めるのが面倒臭い(笑)
そして「あ!過ぎちゃったから次のコンビニで」
と思ってるうちにどんどん山奥へ入っちゃうってやつよね♪

行動食忘れてピ〜〜ンチ!救いの神はある意味Aさんだね

続きアップしましたよ♪
また覗きにきてね
いつもありがとう♡心からありがとう☺︎