つながる*noyama

天空の宿へ part3 -船窪小屋-

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8/14 sun



3時を回った頃、ぼうっとしたまま瞼を開ければ
窓の外はまだ暗く、朝が来るのはもう少し先のようだ
あともうちょっとだけ…
布団をぐっと顔の上まで引き上げて再び瞼を閉じる




4時がまわり、shimaちゃんがもぞもぞと動き始める



      お天気いいみたいだね


その声を合図に私も起きることにした
気づけば反対隣のMちゃんの布団はもぬけの殻だった
もう日の出を撮りにいったのかしら?
陽が昇る前に山頂に行かなくちゃね


いつもながら身支度の早いshimaちゃんは
テキパキと出かける準備をしている
あっという間に支度が終わり
  

     先に七倉岳へ行ってるね



そう言って足早に小屋の外へ








shimaちゃんから遅れること十数分
支度を終え、
小屋の裏手から東の空を眺めると
波も立てずに雲海が静かに広がり
空と雲海の境界線はオレンジ色に滲み始めていた





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ハイマツの間の岩を避けるように
ヒョイヒョイっと飛ぶように足早に進み
何気なく振り返って小屋を眺めると
小屋は雲海の上にぽっかり浮き
そこは天上の世界のようだった


天空の宿と言われる所以はこんなところからなんだろう






船窪岳と七倉岳への分岐を右へ折れると、
遠くに見える山波もほんのり桃色に




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山も目覚めの時間






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雲から朱色に滲み出したその一点は
まるで線香花火の火玉のように少しづつ大きくなり
辺りの雲を紅く染めていた




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西側の一番近い山は不動岳
その向こう側には立山から薬師岳への稜線


天を突く槍ヶ岳




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そして烏帽子岳から野口五郎岳への稜線
その向こうには薬師岳

先日歩いたばかりの奥黒部の山々を思い出す
あの時は黒部五郎や鷲羽岳、祖父岳からこちらを眺めていたんだなぁと
まだ一週間しか経っていないのに
もうだいぶ昔のことのように感じて懐かしい



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奥黒部を歩いていた時はテント場が鞍部や窪地で
稜線上で夜明けを迎えることが出来なかった
こんな風に夜明けを迎えたのって
いつぶりだろう…


眩しくて目を細めてなくちゃならないなんて
なんて贅沢なことなんだろう




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太陽が雲海からすっかり昇り辺りを照らすと
雲海はまるで燃えているようだ
それが眩しくて眩しくて美しくて
そこから目が離せないでいた










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どれだけ眺めてても飽きることなんて有るわけがなくて
出来ることならここに座って大好きな山を眺めながら
朝ごはん食べたいほどだ




そう言えばそろそろ朝ごはんの時間になる
確か私たちは2回戦目の5時半からだった。
お腹もちょうど空いてきたね

二人で足早に小屋へと下りていく





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小屋に入れば既に朝食の準備は整っていた。


囲炉裏を囲むようにしてテーブルが配置され
テーブルを挟んで向かい合わせに座る
2回戦目は小屋番さんも一緒に朝食を摂る


圧力釜で炊かれた白飯には香ばしいお焦げつき
美味しくってお代わりだ
2膳目のご飯は焼き海苔と温泉卵でいただく
昨日の気持ち悪さはどこへやら
もちろん、完食してごちそうさま




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縦走するわけでもない私たちには
時間はまだまだたっぷりある



     七倉岳へ、また行きますか?


     行きましょう行きましょう🎶




先に準備出来た順に誰を待つわけでもなく小屋を出て行く
その頃、ラジオ体操第一のメロディが流れ始め
ラジオ体操第二が終わる頃、わたしも身支度が終わり
一人のんびりと小屋を出発する



玄関から外へ出ると、早朝、七倉岳から戻ってきた時よりも
更に濃くなった青空が頭上に広がっていた






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好きな山に囲まれながらも
ガツガツ歩くわけでもなく
好きなだけ山を眺めている時間


なんて贅沢なんだろう



急かずゆっくりと七倉岳へと歩を進めていく






by mt_kawamin | 2016-09-19 19:00 | 山登り | Comments(0)