つながる*noyama

北アルプスの最奧地へ 最終回 黒部五郎岳〜折立


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黒部五郎岳の肩にのると
それまでずっと眺めながら歩いていた
幾重にも重なりあう白い花崗岩のスラブと緑のカールから一転

大海原の波のように
緩やかなウェーブを描きながら延びていく
その波は色とりどりの緑で覆われ
まるで一枚の絵画を見るような
美しいトレイルが目の前に広がっていた。











どこからこんなに集まったのだろう
と思うほど、黒部五郎の頂上は賑わっていた。
よくよく考えれば
この山は日本百名山
しかも美しいカールを持つ黒部五郎岳だ。
人が集まってくるのは当然だ。


次第に写真を撮るのもままならなくなってきたので
肩まで下りて先へ行く準備をしよう。
デポしておいたザックから水をだして
ゴクッゴクッとのどに流し込む




ザックのベルトをキュッと締めなおして…
じゃぁ、行こうか。



まずは中俣乗越を目指して
ハイマツの間をぐぐぐっと下っていく。

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黒部五郎の肩から眺めた北ノ俣岳へのトレイルは
ゆるくアップダウンが続く優しいトレイル
登ったり下ったりを繰り返していくけれど
見渡す限りの綺麗な稜線に不思議と自然に足が進んでいく。










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それにしてもなんて気持ちいいんだ

波が沖へとうねりながら移動するように
太郎平へと繋がっていく山の大きさも

水色の空も、
谷間からもくもくと湧き上がってくる白い雲も
様々な緑色で塗られていく緑豊かな稜線は
まさに夏山と言わんばかりの色のコントラストが美しいの一言。







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名残惜しく振り返ると
黒部五郎はもうあんなに遠い。











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進んでる
と言うことは
ゴールも近づいてるってことだ。



そのことを想い出すたびに
胸の奥がキュンと締め付けられる。







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am 9:48 中俣乗越




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中俣乗越を過ぎて、赤木山へ登る途中から東側を見下ろすと
緑の中に池塘が点在している
童話の世界のようなその風景に
しばし見入ってしまう。





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am 10:31 赤木岳




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10時半を回ると
岐阜側から雲が湧いてきた。



長野側から風が吹くと
ブルッとするくらい冷たい風で




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岐阜側から風が吹くと
気温が10度は違うんじゃないか?
っていうほど生温い風が吹いてくる。







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雲もその暖かい風に乗って
岐阜側からモクモクと湧いてくるのだが
稜線を境にして
深い谷がある長野側からの冷たい空気に押されてなのか?
稜線から下りてきそうで下りてこない。






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でもそれも時間の問題。



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ほらね。




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そしてまた青空が。





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am 11:26 北ノ俣岳





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黒部五郎岳ではあれほど沢山の人がいたのに
北ノ俣岳に着くとほとんど人がいなくなった。
抜きつ抜かれつしていたグループの方も
同じような間隔で休憩を取っているのか
まったく会わなくなった。


静かな山頂である。





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薬師沢から雲ノ平、祖父岳から水晶岳を眺めて








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そろそろグルリと見渡すことが出来なくなると思うと
ここでもう一度心に、脳裏に、この景色を刻み込もう。








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神岡新道・飛越新道を左に分けて。






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薬師岳東南稜とその奥の赤い稜線は読売新道






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北ノ俣岳から太郎平までのCTは一時間
この小ピークを過ぎれば
あとは下り一辺倒で太郎平も見えてサックリ着くかも?
と思っていたけど
よくよく地図を見れば
下って下って登って下ってを何回か繰り返さなくちゃ。




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小ピークから見下ろすと
そこにはノルウェイの森が、北欧の森が
白いオーガンジーのカーテンに包まれるように眼下に広がっている。


しつこいけれど…
北欧の森を歩いたことはない。笑




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この風景が好きすぎて
もうここに住みたいくらい好き!


真っ青な夏空も素敵だけど
ここには薄っすら見える水色の空の方がよく似合う。




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ずーーっと
ついさっきまで真っ青な夏空が広がっていたのに
この辺りまで歩いてくると目の先の風景には
白いカーテンが引かれ


時折風が吹くと
なびくたびにカーテンがめくれ
水色の空が見え隠れする






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この山旅の終わりを告げるように
見える景色もフェードアウトして
夢のような北アルプスの最奥地から
現実へと引き戻されていくのかなぁ






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このまぁるい山を越えたら
赤い屋根の小屋が視界に入ってくるんだろう。







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pm 1:08 太郎平小屋




着いちゃった。
ここに着いたらもう山旅も終わってしまった気がしてしまう


ホッとしたら急激にお腹が空いてきた。
この4日間で初めての小屋のご飯。
人に作ってもらえる有り難みをしみじみ感じながら…



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太郎平小屋特製  太郎ラーメン


いっただっきまーーす!


あっさり醤油味で美味しいっっ!
スープも身体全部に沁み渡ってくる



ふぅ・・・っと一息つくと
いよいよ寂しい嵐に包まれてしまう。
この4日間を思い出していく。






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重いザックを背負って
急登を登って
梯子では気をつけながら登ったり下りたり
ガスで辺りが真っ白になれば肩を落として
夕陽が綺麗だとはしゃいじゃって
朝から雲ひとつない快晴に雄叫びをあげ


うっとりするような
童話の世界のような
山岳写真集に紛れ込んだような


沢山の感動と喜びに溢れた北アルプスの最奥地。



四日間を思い出しながら来た時と同じ、
霧に包まれながら折立までを足早に下りる。


折立から太郎兵衛平までは
来る時も
帰る時も
真っ白な同じ景色だった。




この地へ来れたこと
素敵な景色の中に身を置けたことに
ありがとう





おしまい・・・。*:゚



※番外編

折立まで下山し臨時駐車場へ戻ろうと
林道に入って数歩


20~30m先の林道脇の木の間から
真っ黒な物体がのそのそ


クマ!
クマ!クーーマーーー!!


ちょっとづつ後ずさり💦



山の中だもん・・・

-終-



by mt_kawamin | 2016-09-08 19:00 | 山登り | Comments(4)
Commented by pallet-sorairo at 2016-09-08 22:54
太郎兵衛平から黒部五郎岳までのトレイルはこんな景色だったのね。
いいなぁこんないいお天気にあそこを歩けて。
ますます再訪したい気持ちが大きくなりました。
晴天約束してくれたら、すぐにでも行きたいくらい(^^ゞ
Commented by mt_kawamin at 2016-09-09 09:44
*palletさん

コメント頂いてから、またpalletさんのレポを見に行ってみました。
私が歩いた時期と一週間程しか違わないのに
今年は雪解けも早かったこともあって
全然違う風景に見えますね。
私が訪れた時はすっかり夏山ですもんね(笑)
折立から歩き始めてすぐ真っ白になって
うちの夫がスーパー雨男っぷりを遺憾なく発揮した!
と恨んだんですが(笑)
二日目からは安定したお天気で
素晴らしい縦走することができて良かったです(^。^)
今回張り切りすぎてザックが重かったので
雨だったら歩けませんでしたよ(笑)

わたしも、晴を約束してくれたら
今すぐ歩きに行きたいです。
三俣蓮華岳から黒部五郎小舎
黒部五郎小舎から黒部五郎岳、
そして太郎平までのトレイルが一番よかったです。

あ、そうそう、palletさんは黒部五郎歩いた後
船窪小屋行かれたんですよね。
ブログよんで「あっ」と思ったんですが
わたしもこの一週間後に船窪小屋へ行きました♪
同じだ〜〜〜と嬉しくなっちゃいました(*´ー`*)


Commented by ゆず at 2016-09-10 17:12 x
かわみんさん、こんにちは~♪

最後まで読ませていただきましたよ~♡

いいなぁ~ぐるりっぷ(o^^o)♪
折立から入ってこうすれば車でのアプローチでも楽しめるんですね!
折立かブナ立から新穂高に抜けるしか考えてなかったです。
そうすると車ではむりかなぁ、電車バスだとどうすればいいのかなぁなんて考えてました。
ますますハードルの高くて雲ノ平はやっぱり最後の秘境だわと諦めてました。
もちろん脚力の無さは置いておいてです(笑)

雲ノ平にはもちろん、太郎平へのみちもまた歩きたいし、あのカベッケ平も行ってみたい。

黒部五郎のカールも見てみたいし!
あ、見たことは見たんです!この間双六からぐるっとえぐれた五郎さん♡あれだー!って見てました。

周りがアルプスオールスターでしょ!たまりませんよね!
私も歩けなくなるほど見入ると思います(笑)

終盤の北ノ俣岳への稜線も絶対私の好きなやつです。

太郎平の小屋見えたら寂しくなるだろうな~
帰りたくないってなるだろうな~

なんてシミュレーション(笑)

素敵なトリップ、素敵なストーリーありがとうございます♪

いまの私には行けないけど頑張って山を続けていつか行ってみたいと思います。
Commented by mt_kawamin at 2016-09-12 20:39
*ゆずさん

奥黒部方面へのアクセス
そうそう、悩むんですよね。
マイカー派のある山友さんは新穂高から入って
三俣山荘へ幕営して、そこをベースに
三俣蓮華岳、黒部五郎ピストン、鷲羽、水晶、雲ノ平をピストン
最終日に下山とやってましたけど
1日目に三俣山荘まで行かないとこれは難しいみたいだから
それなら登山口までは遠いけど
折立のグルリップの方がいいのかな?
尤も、テン泊装備を背負って縦走だから
それはそれで大変だけど(^^)
体力や脚力は私よりもゆずさんの方がよっぽどあるでしょ〜♪
大丈夫!だと思う

黒部五郎のカールは祖父岳から眺めると
恐らく、双六で見たよりも斜め方向からだから
よりエグれてる感が見えていいかも♪
でも、目の前でドーーンと眺めたいよね♪

黒部五郎からの北ノ又岳の稜線
ここは本当にオススメ♡
北欧の森を彷彿させる風景もあったりで
うっとりすること間違い無し!笑

因みに折立からのグルリップ
3泊4日で歩けるので、夏休み休暇使って是非に♪
(私は悪天候があった場合を考慮して、予備日入れて5日間休みとってました)

自分の知らない世界、山を知るって
とっても刺激的だよね
もっともっと素晴らしい山、森、トレイルがた〜くさんあるから
ずっとずっと歩いていきたいなって私も思ってます♡

いつもいつも来てくれてありがとう♪
またお待ちしておりまーーす(*´ー`*)ノ