つながる*noyama

北アルプス最奧の地へ part6 黒部五郎小舎〜黒部五郎岳編

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三俣山荘からの巻道の合流点を右に分けて
しばらくは平坦な尾根道を歩いて行くと
目の前には黒部五郎岳がカールと共に見えてくる。


その稜線から裾を広げるように
シラビソや米栂などの森と
高山植物と湿原とで形成された裾野の様子は
まるでノルウェーの森のようである。


勿論、
ノルウェーの森を歩いたことは一度もない。









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ほぼ水平移動だった尾根道から一転
急勾配な下り坂になる。


下り始めると高校の登山部だろうか
大きなザックを背負って何人も登ってくる。



こんにちはぁ・・・


急な勾配を登ってきてるせいか
みんな辛そうだ。
老いも若きも、つらいものはみんなつらいんだなぁ
と当たり前のことを感じてホッとしてみたり。



これでもか
ってくらい下り、最後は鬱蒼とした樹林帯になって
大きな岩がゴロゴロしてきたなぁ
と思ったら


ひょっこりと草原に出た。







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草原の真ん中に
小屋へと繋ぐ一本道が延びている。





長かった今日の行程も終わりだと思うと
岩をヒョイヒョイっと越えてゆく足どりも軽やかだ。





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pm 3:01 黒部五郎小舎  標高2,350m




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小屋でテント泊の受付をすると

テン場の水場は渇水状態で使えません。
小屋前の飲み物のプールに流れてる水をお使いください。



との事だった。
今年は積雪量が少なく、当然雪解け水も少ない。
特に稜線上の小屋などでは水が不足していたようで
トイレすら使えなかった小屋もあったらしい。
この谷あいにある小屋でも水が足りないというのだから
稜線上ならなおさらだったろう。

1,000円/一人×2の幕営料を支払いテント場へ。



幕営地は草原の見えるところと
その下段と二箇所ある。

目の前が草原の一等地と思われる場所には既に沢山のテントが張られていた。
張ろうと思えば張れたけれど
混み混みの場所にテントを張るのも味気ない
大きな岩を降りていかなければならないが
少し空いている下の幕営地に張ることにした。


もっと早く雲ノ平を発てば良かったなぁ


と、、、
ここでも雲ノ平で反省したことと同じことを思っている。


まったく…学習能力ないなぁ。
と再び反省する。








岩場を数メートル下りると
既に4〜5張のテントと
愛知県の某高校山岳部の大きなテントが3張ほど幕営していた。
そこから少し離れてテントを張る。(ほんの少しだけどw)
テント内の整理をしたら
小屋へ行こう
勿論、ここまで我慢してきたビールを呑みにだ🎶








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キンキンに冷やされたEBISUの缶ビールにも惹かれるが
北アルプスの最奥地で飲めるんだもの
缶ビールではなく、ここは是が非でも生ビールで🎶
一杯1,000円だって惜しくはない。






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黒部五郎岳と北アルプスに乾杯っ‼︎



クゥゥゥっ!たまらん!
冷えた生ビールが身体中を駆け巡ってる
五臓六腑に沁み渡るとはこういうことだ。




ゴクゴクゴク…


プハァ…もう一杯!!!



といきたいところだが
テン場までは岩場を少し下らなくてはならないので
一番美味しいところだけ頂ければそれで充分。
テン場へ戻って夕飯の準備をしよう。






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最後の晩餐はアマノの中華丼。
それだけだと味気ないので
成城石井で売っていたつまみ用の味付けウズラの卵を乗せて。
(真空パック常温でgood)


本当はあと一品。
チャプチェを作る予定だったけれど
肝心な主材料を忘れてしまい、止めにした。
ザックを軽くする為に残りの材料で何か作っても良かったけど
もう面倒臭くて作る気力もゼロだった。




アップダウンの多かった今日、
さすがに疲れちゃったな。

周りではまだまだ食事中だったり団欒中のところ
我々だけは歯磨き済ませて早々に寝袋の中へ。



この山行中、初めてほぼ平らな地面の上での幕営だ。
今夜は熟睡だぞ





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と…思ったのに
この夜は中々寝付けなかった。


周りのお喋りの声や
小さな子供が泣き叫んだりして
それらが気になって仕方なかった。
いつもならそんな声も気にならずに爆睡なのに。


北アルプスの最奥地の静かな夜、
ギャーーー
なんて泣き声聞いたら
何事かと思ってしまう……ふぅ…。








am 3:30 起床


起床と言っても
目が覚めてしまっただけで
もうしばらくは寝袋の中でぬくぬくしていよう
熟睡したような気もするけれど
何度も目が覚めて寝不足の気もする。




高校生達は既に朝食の準備をしている。
そしてUL装備の男性はだいぶ前から撤営を始めていたようで
ガチャガチャちりんちりん
と音をさせていた。




4時が過ぎる頃 
相方が朝食用の赤飯出してというので渡し
出来上がりを待つ。
その間に寝袋や身の回りを簡単に片付け
アマノの茄子の味噌汁を飲む。
じんわり胃まで伝わっていくのがわかる。
茄子の味噌汁が最近のお気に入りだ。



できた赤飯は半分だけ食べて
残りは途中で食べることにして
撤営にかかる。


この頃には朝が迎えにきて
空には青空が広がっていた。






am 5:20  黒部五郎キャンプ場




狸に化かされることもなく
予定より20分遅れでテン場をあとにする






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よくよく眺めて見れば
美しい山容の笠ヶ岳はテン場の目の前だった。


そうか、
昨日は笠ヶ岳の三角の部分には雲がかかっていたんだ。
どうりで気づかない筈だ。









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小屋の遠く向こうには
今日も薬師岳がそっと見守ってくれている





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もう一度笠ヶ岳とテン場を振り返って
今日の道へと一歩を踏み出していく。

歩き始めると
黒部五郎のカールにも朝陽が届くようになっていた。







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am 5:33 黒部五郎小舎




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一歩一歩進むたびに空が色濃くなっていく
空が近づいてくる。





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空はどこまでも青く
沢をながれる水はどこまでも透明で清らかだ


そして吹く風は心地よく頬を撫でていく。






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黒部五郎のカール地形は
半円形に頂上稜線を取り囲むように形成され
緑豊かなカールの中に
頂上に近づくにつれ
花崗岩の堆積された白い岩壁の姿が
とても優美である。



しかもこの青空の下だ。
ただただため息しか出ない。





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削り取られたようなカールの内側を
その壁に沿って歩くようになると
目の前も後ろも広がりを増し
いよいよスターたちが顔を並べ始める。





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間もなく尾根に乗る。





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黒部五郎岳の肩に着いた。



大勢の人がいる。
そうか、ここは広い
そして山頂から北ノ俣岳方面へ行くのは
又ここへ戻るのだから
ザックをデポしてピークへと向かえばいいんだ。




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肩からピークへ向かうと
見渡す限りの名峰ばかりが目に入る。

北側の遠くには劔岳やさらにその東に
白馬鑓や杓子岳も眺められるナイスビュー




こんな絶景なんだもの
誰もかれもが大はしゃぎだった。



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みんな嬉しそうで
それを眺めてるわたしまでニコニコしてしまう。

ツアーのおばさま方が何枚も集合写真撮ったあと
わたしたちが待っているにも関わらず
山名板持って撮りたいらしく


あらっ
わたしもいいかしら?


一人一人入れ替わり立ち替わり写真を撮っても
わたしは珍しく嫌な顔一つしない。


どうぞ🎶


と心から笑って言えるのは
この風景のおかげである。



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山頂から肩まで戻ると
いよいよ今日の最後のお楽しみ。


北ノ俣岳への稜線歩きが待っている。




最終回へつづく。*:゚









by mt_kawamin | 2016-09-04 19:33 | 山登り | Comments(0)