つながる*noyama

北アルプス最奥の地へ part2 太郎平〜雲ノ平編


e0307372_14030994.jpg

朝靄が帯になって谷を包んでいる。
それでも空は真っ青で
今日は快晴を約束されたような空模様。


昨日は夕方まで曇りな一日だっただけに
朝から燦々と降り注ぐ光が嬉しい。













am 6:20 薬師峠キャンプ場出発







今日は雲ノ平まで
どうか一日楽しく歩けますように。



e0307372_14065749.jpg






e0307372_14075381.jpg



歩き出せば

なんて気持ちのいい朝
なんて気持ちのいい空



e0307372_14090038.jpg





e0307372_14100239.jpg





e0307372_14112479.jpg





e0307372_14135827.jpg





陽差しが眩しい
待ちに待った青空だ。




e0307372_14163117.jpg






e0307372_14540124.jpg



振り返ればシルエットになった北アルプスの女王、薬師岳が
その気品ある優美な姿を見せている。


歩む先には赤い屋根の太郎平小屋と
その向こうに太郎山とその奥には北ノ俣岳



e0307372_14542886.jpg




太郎平小屋の左脇を通り過ぎ
薬師沢方面へと進む。




e0307372_15121635.jpg





e0307372_15125076.jpg

何もかもが眩しい
陽に当たってキラキラ光る滴も
果穂になった稚児車も笹原も!




時間と共に靄が流れ最後にはスッと消えてなくなり
空の青さも少しづつ増してゆく。


刻々と変わりゆく目の前の風景に
恋する乙女のようにドキドキする
誰かに鼓動が聞かれてしまうんじゃないかって思うほど。




e0307372_15150215.jpg





e0307372_15151924.jpg





e0307372_15153848.jpg







e0307372_15185076.jpg






e0307372_15195582.jpg


歩んでゆく視線の先には
黒部五郎岳、三俣蓮華岳、ちらっと双六と
雲ノ平の高層台地と水晶や鷲羽岳も時折見え隠れしている。



イケメン達に目の前に並ばれて
テンション上がらない筈がない。



しかも北アルプス最奥の地のイケメン達とは初めまして
嬉しくて嬉しくて目が♡
頭の中で流れるmusicは…


I was born to love you




e0307372_15202673.jpg






歩き始めは少しづつ木道をゆるく下っていたのに
気づけば中俣へ向かって急な勾配を下っていく。

その後、左俣と出合い
渡渉して
また薬師沢と寄り添うように
薬師沢小屋方面へと下っていく。










e0307372_15402590.jpg











































e0307372_15415106.jpg






e0307372_15420968.jpg







e0307372_15434896.jpg





e0307372_15440730.jpg


第一の渡渉点








e0307372_16025696.jpg










































e0307372_16035947.jpg






e0307372_16081995.jpg





e0307372_16095642.jpg





e0307372_18340690.jpg





e0307372_18343088.jpg



気づけば谷の大分下の方まで下ったようで
すっかり周りは森に囲まれていた。




e0307372_18385778.jpg





e0307372_18412658.jpg






e0307372_18415341.jpg






e0307372_18422288.jpg






e0307372_18430962.jpg





誰にも会わない
森の中の小さな湿原の真ん中を
木道をポコポコ音を立てながら歩いてると
とんでもないほどの山奥へ来たんじゃないか
ってそんな錯覚に陥ってしまう。



勿論、とんでもないほどの山奥なんだけれど。



e0307372_18435776.jpg












































人がいないと嬉しい反面
熊にでも遭遇したら嫌だなぁ
なんて心配したり。





am 8:11 左俣出合




e0307372_18481412.jpg



誰にも会わないな…とさっきまで思っていたのに
ここへ着くと
河原にはツアーの方々が大勢休憩中でビックリした。


そうだよね、ここは北アルプス
人気の縦走路だもの。




e0307372_18531348.jpg












































人と全然会わないと怖くなったり
大勢人がいたら居たで鬱陶しく思ったりして


全く・・・人というものはワガママなものだ。
いや。わたしがワガママなだけか…。



e0307372_20295438.jpg




e0307372_20301692.jpg





e0307372_20304429.jpg





e0307372_20313494.jpg





e0307372_20320397.jpg








































小湿原を過ぎ
また樹林帯の中をしばらくあるくこと約50分
目の前が開けてくる。





e0307372_20321928.jpg








e0307372_20332523.jpg






e0307372_20334176.jpg

振り返れば優美な薬師岳

そして木道を進むと
広い湿原へと導かれる。



e0307372_20340534.jpg













































e0307372_20361676.jpg


そこは黒部の山賊で読んだ
「カベッケヶ原」
だった。




北欧の森の雰囲気にも似たこの美しい湿原が
(北欧の森を歩いたことないけど)
黒部の山賊の話では
バケモノが出ると言うカベッケヶ原だというのだから面白い。


太陽が燦々と降り注ぐ今日のような日と
霧が立ち込めたどんよりとした日では
きっと印象も大分違うに違いない。




ふぅん…
とバケモノに騙されない内に先へ進んでいくと
右手の下方にはいよいよ黒部川が視界に入ってくる。




e0307372_20411084.jpg






e0307372_20524261.jpg







e0307372_20532766.jpg




am 9:20 薬師沢小屋




e0307372_20540412.jpg







e0307372_20550396.jpg








昨日の夕飯に豚の角煮だとか胡瓜だとか使って
少しは軽くなったはずなのに
昨日よりも重く感じてしまうザックに
少しずつ肩が痛くなってきた。
背負い方が悪かったのかなぁ。


ドカッとザックを降ろし
しばしの間は重さに解放される。
この後は長い急登が待っている。しっかり休憩を取らなくては。





小屋の前のデッキや吊橋の下の大きな岩場では
みなさんゆっくり休憩中だ。
ここへ来る前は太郎平泊だったんだろうか
同じ包みのお弁当をあちこちで広げている。
竹皮の包みのお弁当だ。


チラチラっと横目で見てみると
押し寿司のようなちらし寿司だった。
とっても美味しそう!
次来る時、頼めるものならば
太郎平小屋でお弁当だけは頼もうと心に誓う。





20分ほどの大休憩を終え
さて、行きますか!


e0307372_21183137.jpg








e0307372_21193074.jpg



これがあの有名な吊り橋だね。
下を覗くと中々の高さ

歩くのは恐らく幅30cmほどしかない(その程度にしか見えない)
鉄板の上である。
見ての通り、その両脇は何もない。
ダイナミックな作りとなっている。


なんと言っても…
吊橋が揺れる。


対岸へ渡り終えホッとするも
お次はほぼ垂直に立てかけられた梯子を降りる。



e0307372_21230703.jpg





川の水が増水してる場合は
鉄梯子を下りた反対側に取り付けられている
不思議な造りの梯子を登り
更に反対側の梯子を下りていく。


e0307372_21301152.jpg











































e0307372_21343177.jpg







e0307372_21352060.jpg






e0307372_21365174.jpg





e0307372_21371456.jpg

寄り添いながら歩いてきた薬師沢は
ここで黒部川と出合い一つの川となる。
そして正に今、
黒部川はわたしの目の前を流れている
黒部の奥地にいるんだと思うと感慨深い。





黒部川の水はどこまでも清らかだった。


e0307372_21392027.jpg



河原から離れ登山道へ入ると



e0307372_21394471.jpg



間も無くして
高天原と雲ノ平への分岐へ





e0307372_21405368.jpg




まだ見ぬ遠い温泉、高天原
今、左へ折れれば憧れの温泉へ行ける
そう思っただけで心は高鳴る。


真っ直ぐ行っても
左へ行っても
憧れの地へと繋がっているのだ。


ドキドキが止まらない。


高天原、今度ね!


直登、雲ノ平へ、いざ!




e0307372_21451240.jpg












































e0307372_21453272.jpg











































噂に違わぬ
樹林帯、急登2時間コース。



風無し
足場悪し
眺望無し!


これが重いザックを背負ってると
かなり堪える。


引力に逆らいながら
重いザック背負って登る訳だから
少し登っただけでも休みたくなる。


そんな時に限って
前を行くのがツアーの方々だったりする。


「お二人通りまーす♪」



と親切に道を譲ってもらっても
早く歩ける自信も体力も脚力もない。

「わたし、おそいので」

と言っても謙遜してると思われるのか、先に行ってはくれない。
そんな時は頑張って先に行かせて頂くのだが
抜かした以上、追いつかれてはいけないという
変なプレッシャーがある。
しばらくはズンズン登り、距離をあけなくてはならない。


これがなかなか辛いのである。
身体に鞭打たれてる気分なのである。







e0307372_21464512.jpg






e0307372_21470125.jpg










































そんなツライ急登が終わり、少し緩やかな樹林帯に入ったとき
折立からここまでの間、
ずっと抜きつ抜かれつしていた女性のグループの方に
 
昨日も折立から会いましたね


と声をかけられる。

聞けばみなさん多摩地区と神奈川の方とかで
わーーお近くですねって盛り上がる。

ここで急登の辛さを分かち合うって訳だ。
お子さんの幼稚園時代からのママ友さんのグループとかで
先生も交えて登山部?を作ったとか。
お子さんは既に成人してる今でも尚仲良く歩けるなんて
羨ましい限りである。







お喋りに夢中になっていると
知らぬ間にアラスカ庭園へ…。


e0307372_21582671.jpg





女性同士のお喋りは
急登をも助けるのだった。


ありがとう、みなさん。






e0307372_21592208.jpg





アラスカ庭園・・・



そうだ、ここはもう雲ノ平!
憧れの雲ノ平の入り口なのだ。



雲ノ平にいると思うと一気に歩いて行きたいけれど
体が言うことを聞いてくれないので
しばしここで休憩することに。



空を見上げると
樹林帯へ入るまでは快晴だった空は
怪しい雲行きになっていた。



e0307372_21592208.jpg







e0307372_22033396.jpg





アラスカ庭園で15分ほど休憩





e0307372_22123563.jpg





雲行きもさらに悪くなってきた
そろそろ行った方がいいかな。

さきほどお話した彼女たちに

またどこかでお会いできたら♪

と挨拶して一足先にアラスカ庭園をあとにする。




e0307372_22125604.jpg




歩き出すとすぐ、
ポツポツと雨が降ってきた。


それはすぐ止み
辺りには霞がかかる。



e0307372_22163344.jpg





e0307372_22165171.jpg








e0307372_22184900.jpg


霞も次第に薄れ
木道に導かれるように足を進めていくと
圧倒的に広大な高層台地が目の前に広がってきた。



最後の秘境と呼ばれる雲ノ平



秘境と呼ぶには
だいぶ整備されてしまっているけれど
それでも緩やかな起伏をもったこの台地は
うっとりするほどの美しさである。



e0307372_22240353.jpg





e0307372_22243691.jpg





台地には巨岩の間に笹と、高山植物が入り混じって生えており
花の季節が過ぎてしまったとは言え
チングルマの果穂の群生は
岩の間に敷き詰められるように揺らめき
少し背の高いシラビソとハイマツの濃い緑が刺繍されてるようにも見える。
そんな様子はとても美しい。



灰色の空の下ではなくて
水色の空の下でこの景色見たかったなぁ…
と、それだけが心残りだったけれど。



でも、いいんだ。
ここにはきっと又来るから。





e0307372_22290615.jpg






e0307372_22294047.jpg






e0307372_22304043.jpg







e0307372_22312278.jpg






e0307372_22321924.jpg







e0307372_22331429.jpg








それにしても
稚児車の群生ったら素晴らしいの一言。
盛花の季節にきたらどんななんだろう?


想像しただけで鳥肌立ってしまう。
雪解けの頃に
ここへ来たいな。





e0307372_22375198.jpg






間も無く
雲ノ平山荘へ。



写真で見た赤い屋根の小屋が
小高い丘の上に建っている。






by mt_kawamin | 2016-08-29 19:00 | 山登り | Comments(0)