つながる*noyama

山 de ごはん - 小仏城山〜高尾山 -

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春を思わせるようなぽかぽか陽気な2月の休日
山友shimaちゃんを誘って城山から高尾山へと歩いてきました。
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shimaちゃんがBlogへ書いた一文がとても気になっていた。

「山へ行けない日々が続いて…」

そんな内容だった。


山が好きで好きで堪らないほど好きでも
誰しもそんな時があるものである。
そしてそれは、都合が悪くて行けない
と言うのでは無いことも知っていた。
本当ならそっとしておくのが大人なんだろうか。

なんとなくだけど、それではいけないような気がしていた。
『なんとしてでも山へ連れだそう』
そんなお節介なことを考えていた。

誘い出すためには断られてはいけない。
都合が合わないなら致し方ないのだけれど
上手い誘い文句はないかなぁ?
実はshimaちゃんが買いたいと言っていた登山靴のお店へも何度か誘っていた。
その後飲みにでも行ければいいな。と
いずれも都合が合わず振られていたのだった。





「 山で美味しいものでも食べない? 
   サクッと歩けるお手軽な山でさ♪どーお?」

軽く誘ってみた。
意外にもshimaちゃんの返事は早く

「うん!いいよ♪」

二つ返事の快諾だった。
ホッとした。


目に見えないところでみんな色々なことを抱えているものだ。
それは仕事のことだったり家族のことだったり、自分自身のことだったり。
いつもヘラヘラして、時折毒づく私とて色々と抱えているのだ。
心に抱えているものが少しでも軽くなったらいいな。
そんなことを想いながら休日を迎えた。


2月11日(木) 建国記念の日

待ち合わせはJR高尾駅北口改札。
駅のホームを歩いてればshimaちゃんが前方を歩いている。
背後からそぉ〜っと近づき、ズリズリと肩で押しながら朝のご挨拶である。

高尾駅北口改札を出たら、先ずは大好きなIchigendoさんでおむすびやらパンを買い込む。
今日のお昼ごはんには城山茶屋のナメコ汁とそれらを一緒に食べようと決めていた。
shimaちゃんはIchigenndoさんで買うのは初めてらしく
あれもこれも食べたいものが沢山で悩んでいた。

「わぁ〜〜どれもこれも美味しそうだね〜〜♪」

こういう悩みはいい♪ワクワクしちゃうもの。
食べきれないほどのパンやおむすびを買い込み
小仏行きのバス停へと並ぶ。
久しぶりの晴天の休日のバス停は長蛇の列である。
9:12発のバスは増便も出てるほどの混みようだった。
私たちは日影で下車する。
あれほど沢山の人が乗ってたバスなのに、
花の時期には少し早いからだろう、日影で降りる人はほんのわずかだった。



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途中、いろはの森との分岐でトイレに立ち寄る。
日向ぼっこ中のニャンコは堂々たる風体で
カメラを向けようが顔を覗き込もうが我関せず。笑
そんな光景に目を細めながら
また身支度を整え日影沢林道を城山へ向けて歩きだす。
*
*

会わなかった間の色んな話をしながら。
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日影ばかりの暗い林道
先日降った雪の名残が固く
さながらスケートリンクのような林道が続く。



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このカーヴを曲がれば陽が当たり
氷も溶け春の道が待っている。

ずっと真面目な話をしていた私たちも
雪が現れる頃からキャーキャー言いながら歩き
頭上に真っ青な空が広がる頃には
少しづつ心も暖かくなっていたような気がする。





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小仏城山へ着くと
大勢の登山者で賑わっていた。
天気の悪い、見頃のものも何もない時期にしかこの辺りを歩いていないわたしにとって
富士山を眺められるのも、賑わった山頂も不思議な光景だった。



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座り心地の良さそうなベンチを見つけ
茶屋でナメコ汁と美味しそうなミカンも一緒に買おう。

さて、
おむすびとナメコ汁で美味しい時間の始まり始まり。



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shimaちゃんは味噌とチーズの焼きおにぎりと広島菜のおむすび
私は雑穀米と鮭、五目炊き込みごはんのおむすびで
ナメコ汁と共に舌鼓を打つ。

おむすびとナメコ汁の写真をTwitterにUPしていたshimaちゃんが

「kuさんが草戸山にいるみたい!」

という。
スマホを覗き込むと、kuさんが草戸山なう的なtweetをしていた。
実は高尾駅に着くまでの間、Twitterでkuさんとやり取りをしていた。
その間『誘わないでごめん!』と心の中で思っていたからビックリだった。
彼女も最終目的地が高尾山だったらしく

「高尾山集合」

と告げ、あとで合流することになった。
だって今日の最終目的地は私たちの大好きな「あさかわ」だったのだから。



さて…話は城山でのスイーツタイムの話に。
いつもスィーツ担当はshimaちゃんなのだが
この日は私がおもてなしをするつもりでいた。
でもどしよう?お昼食べたばかりでお腹は満たされてる。
少し歩いて、例えば一丁平辺りでデザートタイムにする?
というか、わたしはそのつもりでいたのだが
ザックに荷物をしまい、又ザックを下ろして準備が面倒だということで
食べたばかりだと言うのにsweets timeへ突入


それでは…
と、ナルゲンに仕込んできたホットケーキの素を

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photo by shima

ホットサンドメーカーへ流し込み
弱火でゆっくり焼いてゆく

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焼加減を見る為に閉じているホットサンドメーカーの蓋をパカっと開けてみると
優しく甘い香りがふんわりと漂ってくる。
猫や犬のようにクンクン匂いを嗅ぐのである。


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○ほの焼印が上手く焼けますように。
頃合いをみて反対側の蓋を開けてみると
いい感じの焼き色が。


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白い湯気が立ち上がるホットケーキにバターを乗せると
バターがゆっくりと溶けてゆく。
更にメープルシロップを上からたらりと。


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ナイフを入れると表面はサクッサク 中はフワッフワ



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風も穏やかでポカポカな山で
ホワホワに焼けたホットケーキを食べれば
誰だって笑顔になる


ホットケーキを食べながら
shimaちゃんが私の大好物の苺を持って来てくれたというのでそれも一緒に。
なんと、チョコレートフォンデュの用意をしてくれたらしい。


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ホットケーキのツマミに苺のチョコレートフォンデュ
なんて贅沢で美味しくて幸せな時間なんだろう
最後には残りのチョコレートに牛乳を入れてホットチョコレートに


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これを飲み干すと、さすがに口の中が甘々になってしまい
漬け物食べた〜い
と二人で苦笑い。


気づけば2時間以上もここに居た。
暖かい陽射しを浴びながら美味しいものを食べてお喋りして…
居心地がよかったんだと思う。
素直に笑っているんだからよかったんだと思う。


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さて、kuさんとも合流しなければならないし、そろそろ高尾へ向かおう。


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食べ過ぎのせいで
ちょっと体調が悪くなり胃腸薬を飲むshimaちゃん
いつもと少し違う後ろ姿を見ながら後を追う。



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あともう少しで高尾山への最後の階段
というところでkuさんがさほど離れてない後方にいることがわかる。


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高尾山山頂に着き、幾重にも重なる蒼い山並みを眺め
不自然に枝を落とされた木々を痛々しく想いながらその場を立ち去る。



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薬王院でお参りして
ボ〜ッとしていると前方からカメラを構え怪しい人が近づいてきた。
と思ったらkuさんだった。笑





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ここでkuさんと合流してkuさんは冬蕎麦を食しに
その間わたしとshimaちゃんは節分草が咲いてるというので野草園へ。




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園内に入ると福寿草しか咲いておらず
節分草は??
園内をグルリ回ってもう少しで園内終わっちゃうよ?というところで
やっと咲いていた節分草。しかも片手で数えられるほどしか咲いていない。


えっと・…
花の咲いてない時期は入園料半額にしましょうよ。
と言いたかったのは内緒の話。笑



冬蕎麦を食べ終わったkuさんと再び合流し
一号路を経て高尾山口駅まで。
このあとは高尾駅へ戻り、お気に入りのお酒・お食事処 『あさかわ食堂』へ。



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ここへ来るまでの間に
山と人生のスキルの高い男、azu◎さんにもshimaちゃんが声をかけておいてくれた。
この日の店内も満員御礼だったが、常連の方が気を利かせてくれ
「いいよ、おれたちもう出るから、待ってて」
と席を空けてくれた。
いやはや、本当にこのお店の常連の方々は粋でステキな方が多い。
女将さんがステキだから、そういったお客さんが増えていくんだろう。



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今年何度目かの乾杯♪

二人で歩き始めた今日の美味しい山だが
一人増え、もう一人増え
増えるごとにお酒もご飯も更に美味しくて、小気味好い会話も楽しい。

shimaちゃんもkuさんも、azu◎さんもみんな楽しそうだ。
みんなゲラゲラと大声で笑っている。
他愛もない話で笑えたりちょっと文句を言ったりとぼけてみたり…
何気ないお喋りが曇った心に陽を射し込むことができるような気がした。

掛け値なしの損得勘定のない間柄だからこそ
素直に笑えるのである。



おわり…。




by mt_kawamin | 2016-03-03 22:16 | 山ごはん