つながる*noyama

岳沢から前穂高岳へ -PART 3-

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PART 2は→こちらから♪


7月28日(月)

起床 3時半頃だったか
月がまだ頭上にある夜明け前である。


今日の行程はここ岳沢から重太郎新道を歩いて前穂高岳をピストンし、上高地へ下山。
小梨平でお風呂入ってお昼を食べようという計画だ。
勿論、帰りもバスなのだからのんびりもしていられない。
4時には出発したいと言われていた。






寝起きの悪い私は、寝袋に半分入ったまま上半身だけ起こし
ボォ・・・・ッ。

いつもながらシャキンと出来ないが、これはもう仕方ないと思っている。
しかも寝起きはご飯をしっかり食べれないので
寝ぼけ眼のまま薄皮あんぱんを一つだけ、パクリ。

勿論、あんぱん一つで下山までもつわけないので
歩きながらあんぱんを食べるのでご心配なく。




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さぁて、さっさと出発したいところだが
とりあえずはトイレを済ませたい。

小屋まで行くのが面倒くさいのだが
山頂まで登って帰ってくるまで流石に我慢できない。


出発は4時は無理そうだ。
いつも遅れてすみません。



4時37分 岳沢テント場出発


振り返れば乗鞍岳の周りがじんわり紫色に染まっていてキレイだ。
夜明けも近い。

この景色、稜線で見たいな。

なあんて思いつつ 草付きのトレイルを歩きだすと
遠くで、微かに音がする。
車の音なのか?虫なのか?
この時間だし、いくら暴走する車がいたとしてもここまで聞こえまい。

そうだ。これは虫の羽音だ。
でも自分の周りには一匹たりとも飛んでこない。
音からすると相当数がいるはずだ。


そうか、夜明け前だから夜露に濡れた羽を動かして乾かしてるんだな
ということは?夜明けとともに飛ぶってことか?
ってことは?夜明けとともに虫の大群に襲われるってことか?

くだらないこと考えてないでとっとと歩きなさいな
って感じだが
まだ暖機運転中の身体はそうそう簡単に対応してくれない。


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振り返るとすっかり夜は明け
乗鞍は太陽の光を浴び始めていた。

気づけば遠くで聞こえていた羽音は聞こえなくなり
どうやら虫は 私のスリップストリームに入ってたようだ。




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焼岳も朝陽に染まり始める頃
わたしと虫との戦いが始まった。




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草付きのジグザグ道を辿り
ハシゴを登り、岩の間をすり抜けること50分

5時18分 



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カモシカの立場 着 




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「カモシカの立場に立てば?」

とKさんにオヤジギャグ的に言ってみたものの
笑いをとることも出来ず

「イヤ・・いい。」

と普通に言われてションボリ。


これって
「飯豊はイイでぇ」的な感じで
多くの人がつい口にしてスルーされる言葉なんだろう。

次はもっと面白いこと言わなくちゃ

と心に誓う。




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さて…
カモシカの立場を過ぎると草付きの道もなくなり
いよいよ岩稜帯のトレイルとなる。




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梯子と鎖場でぐんぐん標高を稼ぐ
鎖場、楽しいなぁ。





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高山植物が咲き始め西を見上げれば
天狗の頭や西穂高方面もすっかり陽を浴び始めている






5時50分  岳沢パノラマ 着





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陽の当たっていない岳沢を見下ろすと
青と緑の世界。




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がれ場は木材を組んでいて
なかなか歩きやすいじゃないか、重太郎新道。






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明神岳のギザギザ尾根を右手にちらりと眺めつつ登ると
間も無く雷鳥が一匹もいない雷鳥広場に到着。

お天気下り坂の時には
ここには雷鳥さんが集うんだろうか。



そんなどうでもいいことを考えつつ歩いてると

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6時45分  紀美子平 着


時計を見てみるとCT3時間のところ2時間10分で着いている、
え?もしかして私ったら健脚さん♪
とドヤ顔したいところだが
もともと歩くのが早いわけではないので、山と高原地図は甘めのCTなんだろう。



ここから前穂高岳山頂までは登り30分。
山頂からどんな風景が見えるのかと思うと
それだけで鼻血が出そうである。




さあ、行こうか。





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手と足をフルに使って
こんな岩場では人も四輪駆動。
白色の◎印を辿って



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7時20分 前穂高岳 登頂


東や西から湧いてくるガスに負けじと歩いてきたけれど

ガスの勢いたるやハンパない。
山頂に着けば辺りは薄っすらベールを被ってるような様子。


でもこれはこれで味があるじゃないか


なんて強がり言ったりして
風もあることだし
すっきり晴れるのを待ってみよう。



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前穂高岳北峰のギザギザ
眼下には横尾。




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雲の駆け足が早くって

雲が切れた!


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とレンズ向けると

またモクモク湧いてきて

風と雲と私たちの追いかけっこ


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奥穂とジャンダルムとわたし


まるで飛んでいっちゃうみたいに
ギリギリに立ってるけど
風に煽られて落ちることがないように
重心は踵。

高所恐怖症だったのに、よく立てるな〜
と我ながら思ったり。

実はこれ
撮ってる方が見ていて怖かったらしい。



前穂高の山頂は結構広くって
西へ東へ南へ北へ・・・

ガスの切れてる方を求めて右往左往。



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北側ギリギリまで岩を乗り越えていくと
涸沢カールが目の前に

わぁーーすごいよーー
見て見てーー‼︎

と後ろを振り返えると

  …
誰もいなかった。
なによ…ずっと独り言だったじゃないか。


さあて、戻ろっか。



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山頂から見える風景

空は時間が経てば経つほど青さを増し
雲は汚れが微塵もない純白で
グレーの岩肌にまだ残る雪

The 夏山と言うしかない
湧くガスさえも小道具のように思える。


今、ここに立てたことの喜びを存分に味わう。






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槍ヶ岳の穂先が見えるまで粘って
山頂滞在時間は1時間。


さて、下山しますか。







8時17分 下山



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やっぱり
登るより 下る方が怖い。

当たり前ですか?



紀美子平まで下りると
吊り尾根で滑落事故があったと話していた。

そんな中
スパイダーマンに扮した男子がみんなの注目を集めていた。


日本は平和だ。




スパイダーマン撮影会を横目で見ながら岳沢へ下りる取り付きへ来ると
鎖場を上がってくるパーティーが中々の団体で渋滞。
おばさま達がやんややんやと文句を言ってるのを遠くで聞き
ノンビリ待っているとヘリが飛んできた。


しばらくの間、ジャンダルム方面へ飛んだり吊り尾根方面へ旋回したり


その様子を見ながらやっと鎖場が空いて下りれる番に。
鎖場を下りていき一息ついた頃、頭上で結構な時間ホバリング。


わたしにしたら 滑りそうなスラブ状の一枚岩を下りて行くより
頭上でヘリにホバリングされる方がよっぽど怖い。








ヘリが飛んでいくのを見送って
リズムよく下りて行く。



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視線の先に見えていた稜線を見上げるようになると

いつもの寂しい気持ちに襲われるけれど
今日はちょっと違う。


何度かに分けてあんぱんを食べ
行動食は羊羹。
いい加減、口の中が甘くなりすぎでどうにかしたい。
兎にも角にも早く小梨平へ行きたい気持ちでいっぱい

そう、花より団子だったのである。



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草地が広がりコバイケイソウが咲くこんな斜面はアルプスムード満点だが

頭の中ではとろけたチーズをバゲットに乗せて食べる
ハイジのことしか想像できず
最早頭の中は食べることのみ。


岳沢のテン場へ着いて軽くフリーズドライの素麺をお腹へ流し込み、撤営
岳沢小屋を後にしたのは12時40分だった。

小梨平に着いたらお風呂でさっぱりして〜
お風呂あがったら先ずは生ビールで〜
ご飯はやっぱり、ソースかつ丼でしょう♪


麗しのソースかつ丼❤︎を思いながら下山してたのだが
小梨平食堂で定食類を食べれるのは午後2時まで。
それをすっかり忘れてた私たち。

勿論、到底その時間までには着かないことをこの後知るのである。




おわり…。










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by mt_kawamin | 2015-08-10 18:00 | 山登り | Comments(8)
Commented by hiro_1957 at 2015-08-10 20:44 x
今晩は☆

やったね〜⁉︎
作家みたいに一気に畳み掛けた感じ??✌??️

岳沢〜前穂高岳、最高じゃん!
素晴らしい景色をありがとう*\(^o^)/*
ジャンダルムを眼前にした後ろ姿なんか最高です??
一緒に居たら膝カックンしちゃいそうなくらいの無防備さ、危ないよ〜??????

ザ・夏山って感じの山肌と青い空に白い雲、やっぱり涸沢カールも最高に素敵だね!
ホント見てみたくなる写真ばかりで嫉妬さえ感じるよ。
いつか行けたらなぁ〜と、つくづく思ったりして…

今度ひとり黙々と山を歩いてる時、もっともっと面白いネタを考えて下さいね????????????

次も楽しみに待ってるから〜〜✨????

Commented by koruko-yuki at 2015-08-13 12:35
かわみんさん、やりましたね!
テント装備で登っちゃったのかと思っていたら、
そうか、ピストンという手が。
山頂にすっくと立つ姿、とってもカッコイ~イですよ。
Commented by hhaannaaiihh at 2015-08-14 10:45
かわみんさん、
こんにちは。

2年前の、1泊2日の重太郎新道経由、奥穂高に登ったことを思い出しながら楽しませていただきました。紀美子平についたときはヘロヘロで(^^;) 前穂パス、吊り尾根へ進んでなんとか奥穂高に無事ついたんだけど。

かわみんさん、コースタイム、大幅短縮って、健脚ですね。ピストンといえども凄いです。

いつも、綺麗な写真、楽しくて臨場感あるブログ、ありがとう~(^^)
Commented by mt_kawamin at 2015-08-15 16:07
*ヒロさん こんにちは♪

車のエアコンが壊れ、お盆前で予約が取れず今日やっと出したら
コンプレッサーの交換が必要で、修理できるのが来週末・・・
このお盆の山がなくなり、来週末にと思ったのにそれもダメになりそうです。
何よりも修理代がバカ高い・・・ショボン

ということで本題w
岳沢から前穂高山頂まで、整備されててとっても歩きやすく
しかも岳沢から稜線へのカール?がとっても美しいの!
涸沢からの穂高が素敵なのはわかっているけど
こちらは静かに歩けて、しかも鎖場、梯子、岩場で一気に高度を稼げるのが素敵w

お天気も最高だったから
空の青さもどこまでも濃く、白い雲はふわふわで
THE夏山を肌で目で感じたよ♪

ふふふ
そうなんです。
一人で歩いてる時ほど、面白いことを考えてるんだよね
もともと妄想癖があるからかなぁ?笑

と、いうことで、霧ヶ峰(車山)〜北ヤツアップしましたよん♪

Commented by mt_kawamin at 2015-08-15 16:09
*yukiさん こんにちは♪

へへへ、今回は一泊二日だったので岳沢ピストンでした♪
なので吊り尾根はまだ未経験です。
話に聞くと、鎖も足がかりもなく、スパっと切れて恐ろしいところがあるとか?
え?そんなところ、テン泊装備で歩けるの?と甚だ疑問です。笑
そう言っててもちょっとやってみたい気がするんですが。。。
また、ゆきさんとpalletさんの記事見て検討してみます。(*´ー`*)b

Commented by mt_kawamin at 2015-08-15 16:15
*hiroさんこんにちは♪

おおお!hiroさんは重太郎新道経由で奥穂へ歩いたんですね??
どうでした?テント泊装備で歩いてやばいな〜的な箇所ってありました?

実はこの日、紀美子平まで降りてくると滑落事故の話があって
滑落した方は腕の骨の骨折だけで済んだらしかったんですが
命を落とすことだって有る訳ですから、テント泊装備でどうだろうなんて思ってます。

CT短縮と言ってもアタックザックですもん。
テント装備のデカザックだったら
あの急登、鎖場、ヘロヘロに違いないですよ〜
自信は微塵もありません。笑
まあでも、無事に目的に着き、家に無事に帰るのが一番です♪

臨場感あるBlogってありがとうございます❤︎
めちゃくちゃ嬉しいです(*´ー`*)ノ
Commented by hhaannaaiihh at 2015-08-21 22:22
かわみんさん、こんばんわ。

吊り尾根で事故があったんですね。
思い返せば、途中1カ所、岩のトラバースがあってちょっぴり怖い感じのところがありました。

小屋泊りで空身だったから、スンナリ通れましたが、荷物があったら慎重にですね。
Commented by mt_kawamin at 2015-08-23 22:00
*hiroさん こんにちは

そうなんです。
この次の日は屏風岩での事故があって
連日、穂高方面は滑落事故が続いてたみたいですね・・・

あぁ、やっぱり。
以前、知り合いのブロガーの方が
テント泊装備の大きなザックだと通過しにくいところがある
って仰ってました。
重太郎新道では岩の間を通るところがあって、デカザックだと
完全にハマっちゃいそうなところもありましたよ。

やっぱり、荷物は小さい方が絶対いいと思う今日この頃です♪笑