花を巡る 秋田駒ヶ岳〜八幡平 PART2
PART 1はこちらから♪
浄土平への斜面から阿弥陀池へ戻り
男女岳へは木製の階段を緩やかに登っていく。
赤字で添削されていると思ったら
「男女岳(オナメダケ)」も「女目岳」も正解なようだ。
ガスがかかる幻想的な阿弥陀池
霧が晴れたらどんなに美しいんだろうなぁ。。。
なんてことを思いつつ階段を登っていく。
斜面に咲くミヤマダイコンソウと遠くに咲いているチングルマを眺めつつ
ポコポコと木の階段を登ること15分
13時32分
男女岳(女目岳)1637m 登頂
ここまで歩いてきたあいだ
雨が降ったり風が強くて寒かったり
『もしかしたらSちゃんの作ってくれる山頂デザート、今日は食べれないのかなぁ?』
なんて事を心配したり。
でも、辺りは真っ白で眺望ないけど
風もそれほどないし、ここで山頂デザートの時間にしよう。
そうと決まれば急いで準備だ。
Sちゃんはデザートを、私は珈琲を淹れる準備。
ここ数年、山で飲むコーヒーは粉を用意して登ってたが
先日購入したナルゲンのcoffeebeans canisterを使いたくて本日は久しぶりに豆から♪
今日飲む豆は悩んで悩んで。。。
ブラジル イパネマ農園のコーヒー豆を。
芳醇な香りと濃厚なコク、柔らかな酸味と甘みが調和されたコーヒー豆
の謳い文句に誘われ、この豆をチョイス。
ミルが小さいので、三人分挽くには2回挽かなければならなくて…
ゴリゴリ
ガリガリ ガリゴリ…。
と、Kさんに豆を挽いてもらう。w
沸かしたお湯でじっくり粉を膨らませて
ポトポトっとお湯を注ぐ。
フワァ・・・・と芳醇な良い香りに包まれる。
Sちゃんのデザートも出来上がった♪
幸せだね♡
Pancake with the banana & chocolate siroop
coffeeもほんのり甘みがあり美味しゅうございました。
そうだ。
山頂着いたら登頂おめでとーの
乾杯用にビールを冷やして担いできたのに
寒かったりして忘れちゃったね。
ビールは下山後のお楽しみとして…。
さて食べ終わったら撤収してムーミン谷へ向かおう。
ムーミン谷へはさっき登ってきた木道を下りて阿弥陀池まで戻り、
池の畔を反対側まで歩き男岳方面へと登り返す。
時折、気まぐれな風によって雲が切れると
水面がキラキラと光り出す。
この一瞬が与えられただけでも感動してしまう不思議な空間。
男女岳から阿弥陀池への斜面、その裾には咲き終わったチングルマの赤い果穂
ミヤマダイコンソウ、コイワカガミ、ハクサンチドリ、チングルマのお花畑。
今が盛りの花。盛りは過ぎた花も それでも充分に美しくて
二歩歩いては止まり振り返り
もう数歩歩いて立ち止まる
これじゃぁ何時間あっても足りるわけがない。
ここから男岳方面へと登り、登りきった向こう側がムーミン谷。
いよいよ…いよいよ憧れのムーミン谷へ。
かなり荒れているガレ場。
浮石も多く、岩を落とさないように慎重に一歩一歩。
谷の下へ下り立つと
周りをぐるりと険しい山に囲まれたムーミン谷。
photo by ko...
稜線を歩いてた時には
風さえなければ優しい山容の山だな〜
なんて呑気なこと思っていたのに
この谷あいがこんなにも深く険しい崖に囲まれてるとは想像すらしなかった。
谷に下りてみると
噂のチングルマのお花畑はなかった。
尤も3週間前に平標山へ行っていた時、ムーミン谷のチングルマが見頃とTwitterで知っていたので
この日はあまり期待してなかった。
ふわふわの綿毛になった果穂と少しの花が見れればいいなと。
あ〜〜シラネアオイが咲いてるよ。
こっちにも。
それだけでも嬉しくて喜んでいた
一歩一歩歩いて行くと
白いガスの向こうに白いお花の群生が見えてきた
目の前に突然現れたチングルマのお花畑
photo by shima
いや
お花畑と言うか
あたり一面チングルマで
私たちはその真ん中にポツンと佇んでいるのだ。
登山道の真ん中に、その両側に
右を向いても左を向いても前を向いても
チングルマだらけ
雪解けと共に順序良く咲き出す花は
その順番ごとにお花チーム、黄色のシベチームと赤い果穂のチーム
そのそれぞれが違った姿でチングルマの可愛さを見せてくれてるのだ。
期待してなかっただなんて言って
そんなこと思ってしまった自分が恥ずかしい。
ここは・・・
想像できないほど
広大なスケールのお花畑をもち
その花期の長さもまた予想できないほどの長期に渡っているんだろう。
言葉では伝えられないくらい
素晴らしい花の谷なのだ。
photo by shima...
一度ここを訪れてみれば
この谷がみんなに愛される理由が説明されなくても
きっとわかる筈。
期待してなかったのに
「ちょっと冗談じゃないわよ」
と言わんばかりの圧倒的な美しさを見せつけてくれたチングルマのお花畑
そして初見のヒナザクラ
もうもう。。。お腹いっぱい胸いっぱい。
待っててくれてありがとう
と思わずにはいられない貴重な時間
ここでどれだけの時間を費やしただろう
この木道が切れるところがムーミン谷とのお別れの場所である。
木道が終わり藪の間をすり抜けながら行くと
相変わらず眺望の効かないコマクサ女王のいる砂礫帯へと続いていった。
花に囲まれた谷とは世界が違う
異空間へ放り出されたような気がした。
そこから先は横長根を辿り、登山口へ。
目の前に広がった田沢湖
あぁ、そうか
行きに気になった第二展望台から見える景色ってこれだったんだ
夕陽の優しげな光が湖の上に落ちて なんとも幻想的
3人でしばしこの場から眺めていた。
また歩を進めていく。
ドロドロの登山道から木道に代われば
国見登山口はもうすぐである。
17時14分 国見登山口 着
国見温泉、森山荘の立ち寄り湯は午後8時まで。
photo by ko...
駐車場に着くと既に陽は西へ傾いて
山の向こうへ夜の帳が下りようと待ち構えている。
さぁ、お風呂入りにいこう
秋田駒ヶ岳 番外編へ→つづく…♪
by mt_kawamin
| 2015-07-17 16:00
| 山登り